ヨーガのグナ、タマス・ラジャス・サットヴァの理解

2025-04-27公開 (2025-03-29 記)
トピック:スピリチュアル: 瞑想録

今までこの分類は割と概念的なもの及びアユールヴェーダ的に食材や素材の違いとして理解してきましたが、ヨーガ的に解釈すればそれは直接的に瞑想の進み具合および波動の違い、オーラの違いとして直接的に理解した方が良い気がしてきました。ただしこれは通説とは異なるところもありますので理解にはご注意ください。現時点では私の仮説も含まれております。とは言いましても、概して通説とそこまで離れていないようにも思います。最近、この説明と実際のオーラの状態との対応に関して、感覚的一致がなされてきたのです。

■タマス
相応に鬱な人、何かの概念に囚われている人、雑念が極端に多い人がこれに相当します。肉食や重たい食事が該当します。そのような食事を好む人がタマスの精神を持つ、逆も同様でタマスの精神を持つ人がそのような食事を好む、という、卵とニワトリの関係があります。瞑想をしても雑念が多くて長く続けることができません。瞑想を数分もすれば雑念に囚われて苦しくなります。このような場合は瞑想を長く続けるべきではなく行為を伴う瞑想的活動にて精神を鎮めるべきです。感情で言うならば沈んだ憂鬱なものを基本とし、いつもイライラし、爆発しそうな感情を内に抱えるタイプもいるでしょう。チャクラでいうならば、そのどれもうまく動いていない状態であると言えます。ベースチャクラ(第一チャクラ、ムーラダーラ)すらもきちんと動いていない状態です。

■ラジャス
瞑想の進み具合あるいは波動・オーラの状態で言うならば、日本人の場合は大抵はここに収まるように思います。活動的で興味のある事に対して非常に感情的に情熱的にそれに取り組みます。

ここには複数のチャクラの段階が複合的に含まれているように思います。

・生命力としてのムーラダーラ・チャクラ
・感情としてのスワディスタナ・チャクラ
・情としての人間的な愛としてのマニプラ・チャクラ

そのどれを取ってみても人間的であり感情に溢れたものであると言えます。言うならばこれをアストラル下界と言っても良いかと思います。

ではアストラル上界はというと、その上のチャクラに相当します。

・普遍的な愛への入り口であるアナハタ・チャクラ
・コミュニケーションを司るヴィシュッダ・チャクラ
・知性を司るアジナ・チャクラ

これらチャクラはそれぞれアストラル界およびそれ以上においても存在しますが、ひとまずラジャスという観点からはこのようになるかと思います。

■サットヴァ

これら全てのアストラルな状態が浄化され、静けさが訪れた時、サットヴァが現れます。そのサットヴァの質は段階的に現れ、タマスからラジャスに移行する時もサットヴァな質がタマスと混じってラジャスに転じるわけです。ですから、タマスな人がいわゆる静寂な境地を経験してラジャスに至るわけですが、その静寂な境地はまだタマスとラジャスが優勢な状態なわけです。一方、サットヴァな静寂の境地というのはラジャスが次第に劣勢になってきてサットヴァが優勢になる状態であるわけです。グナ(タマス・ラジャス・サットヴァ)というのは物質としてのこの世の現れですからそのいずれかも全くゼロになるということはあり得ません。しかしながら優勢な質としてのいずれかがあり、タマスが劣勢になりラジャスが次第にその優勢の座をサットヴァに明け渡す時、それはサットヴァな静寂の境地と言われるものになります。それは聖者としてはまだまだほんの入り口あるいは聖者とは程遠いものではあったとしても、それでも、今までラジャスで環境の世界に生きていた人にとっては十分に聖なる状態なのです。

そしてグナの全てがなくなることがなくても、時折サットヴァからラジャスに降りてきて感情を経験するということもできるのです。そうして人間は一生を全うしていきますが、それぞれのグナの優勢は次第にサットヴァへと導かれていき、静寂が深まってゆくのです。

そして、アストラル界より根本であるところのカーラナ(コーザル、原因)界に至っては、サットヴァになってようやくその全貌が少しずつ明らかになってくるように思います。ラジャスにおいてもその影響を感じることがあるとしても、はっきりと運命やカルマを感じるのはサットヴァになってから、あるいはサットヴァな質が高まった時であるように思うのです。

アストラル界においてはチャクラがしっかりと存在しますがカーラナにおいてはチャクラが曖昧なものになり、それはハートのアナハタあるいは体の全体に不変するものになります。それらがサットヴァによって露わになるのです。

まずアストラル界としてのチャクラがラジャスで浄化され、そして、カーラナにおいては体全体のオーラとして感受されるカーラナとしてのカルマをサットヴァで浄化するわけです。

そうしてサットヴァが高まれば更なる高次元へと繋がる扉が開くことでしょう。私自身の今後の変化の予兆として、そのことを感じます。