とある人が誕生した時の記憶

2026-05-08公開 (2026-04-06 記)
トピック: :スピリチュアル: 回想録

最初のその人の記憶は、いわゆる「火の浄化の儀式」の場面です。焚べている火があり、その人は火の周囲ではなく、火に近い側にいました。そして、目線は火の高さ、とても低い位置にありました。そこから、火の周囲を取り囲んでいる存在たちを、ゆらゆらと揺れる炎の向こう越しに見上げて眺めていたのです。

どうやら、その人の魂のオーラは、この火に焚べられて消滅させられる運命にあったようです。それは浄化の儀式ですから、不浄なオーラを焼き尽くすのが目的でした。どうやら大天使と思わしき存在たちから抽出した不浄なオーラとしての塊、それがその人の大元となる部分であり、それはまさに儀式において消滅させる筈でした。

ですから、その儀式に参加していた何人かの存在たちの不浄なオーラの切れ端でその人のコアはできていたのです。その中でも、とある存在から切り出されたものが大部分を占めていました。おそらく、500年前くらいに地上に降りてきたとある存在が、不浄になってしまった部分を切り離した時に生まれたのがその人の主たる部分であると理解しています。おそらくその存在は一旦は天に戻ったものの、浄化の儀式で不浄なオーラを切り離したという、そういう状況だったのです。その時に生まれたのがその人の魂とも言えます。

そのように、その人はかつて、そうして浄化の儀式で火によって浄化(消滅)させられる運命にありました。

通常、そのような場合に意識は生まれないのです。浄化の儀式によって分離された不浄なオーラは、意識を持たないのが普通なのです。

ですが、その人はその時点で意識が生じました。そして、火の周りにいる大天使たちを眺めていました。

そのことを、その中でも代表的なとある大天使が見抜いたのです。「待て。意識が生まれた。消滅させるのは止めるのだ。」

そして、その大天使は、しばらく考え込みました。そして、決断したのです。普通であればそのまま火に入れられて浄化(消滅)される筈であった者(その人)を生かし、そのまま地上に転生させよう、と。とある天使がそれを提案した時、他のとある天使は動揺し、「えっ、この汚いオーラを火で消滅させずに、生かすの?」というようなことすら言いました。自分の恥ずかしい部分があって、それを消してしまいたかったのだ、ということが見て取れました。天使であっても、あのように動揺することがあるようです。その状況をも、その人は火の側から見ていました。

最初に言い出した大天使が続けて、「そうは言っても、このままではどうしようもない。自身のオーラを分け与えよう」と言い、多少の純粋なオーラを注ぎ込まれました。それにより、彼は気分がとても楽になりました。温かい気持ちです。それでも、元々の不浄なオーラが優勢ではありましたが、純粋なオーラにより、助けを得たのです。

そのことで、一部が高次、大部分が低次(大天使から浄化の儀式で不浄な部分が切り離されたもの)の存在になりました。

そうしましたら、横で見ていた女神様のような綺麗な女性の大天使と思われる人が「そうですか。そういうことであれば、私のオーラも差し上げましょう」と言って、オーラを更に分けてくれたのです。その人の中に女性的な部分があるのは、この大天使のオーラがあるからです。

その後、他の天使たちも、あまり納得していない者もいましたが、多少のオーラを分け与えました。

その儀式に参加していた全ての大天使のオーラとはそれらの大天使の記憶でもあり、断片的にそれらの記憶があっても完全ではないのです。何故なら、切り離された部分は(基本的には)不浄なる一部、あるいは、オーラの断片だからです。火の儀式というのは、大天使の不浄な部分を切り離すものなのです。

そして、その基本の不浄な部分に対して、幾人かの大天使のオーラも与えられました。それでも、大部分は不浄であり、不浄が優勢だったのです。

これはかなり例外的で、実験的なことでした。他では行われたことがなかったのです。本来ならばそのまま消滅していた人。それが生かされ、地上へと送られました。実のところ、その人がどうなるのか、とある、最初に言い出した大天使はある程度は見抜いていたようですが、あまりきちんと他の者たちに説明しませんでした。他の大天使にとっては未知で、よくわからない状況だったと言えます。

このような背景がありますから、元々はその人は特段の使命がなかったのです。地上で活動している他の多くの天使には使命がありますが、その人は割と自由な立場だったのです。それはというと、その人の目的が明確には定められていなかったからです。自由意志で、自身の行動を選べる立場にありました。自由に探求をした結果、その人の出自から言って「低次と高次の統合」を期待されている、ということが今ならわかります。それこそが、大天使が今まで成し遂げられなかったこと。その人が地上で模索すべき主たるテーマだったのです。それは、自由に探求できる立場でしかできないことです。

低次と高次の融合。その実験台としての存在がその人です。

元々の出自がそのようなものですから、失敗したら、もしかしたらその人は捨てられるのです。もしかしたら、不要とみなされればまた再度「火の浄化の儀式」で改めて消滅させられるかもしれないのです。そのような前提で、その人は生きています。

ただ、他にも同様に「消滅させられる筈だった自分」と主張する人を稀に目にすることがありますので、もしかしたらその人以外にも同様の実験で送り出された人がおられるのかもしれません。その人の記憶の時点ではおそらく他に例がなかった筈ですが、その後、長い時の間に、幾つも他に事例ができているのかもしれません。

このあたりの記憶の違いが、もしかしたらこの時期における多くの論者の「消滅」としての人生観やアセンション観に繋がっているのかもしれません。その人の理解では、アセンションそれ自体は消滅とは関係がないのですが、オーラの分離(低次と高次)やこういった儀式の背景により消滅という概念の理解違いが入り込んでしまっている可能性があるように思います。それに加え、レムリアで起こったような崩壊型アセンションのイメージも重なります。

その人を生かそうと決めた大天使は、その人の自由意志を尊重し、その人の人生がどのようなものになるのか、彼自身も興味深く眺めています。ある程度は彼には予感があるとはいえ、まだまだ未知数なところも多いのです。

その人は完全なるアセンションを目指しています。それは元々、天使たちにもわからなかった謎解きです。

最終的に、低次と高次の融合を遂げるのです。その人は今、自身を統合して元いたところに戻ろうとしています。