(続き)
肉体がまだ存在して、普通の顕在意識の思考(マインド)も存在する以上、そのようなこの世における肉体的な行動とマインドによる思考は継続しますので、主体を譲り渡したからといってジーヴァの役割は今まで通り続くことになります。しかしながら違うのは、今まではジーヴァが私だと思い違いをしていたところが、ハイヤーセルフが自分だという本当の理解に辿り着いたことによってハイヤーセルフの指示に従うようになるということと、ジーヴァが自分だと勘違いすることによって行なっていた刺激的行動や誇示的行動が不要になることでそのような意味のない行為を控えるようになるという点です。
ハイヤーセルフ(真我、アートマン、あるいはスピリット)がハイヤーセルフのために生きるようになるわけです。
そうなった後も、肉体とマインド(思考する心)のコントロールはジーヴァが担当することになるのですけど、次第にジーヴァとしての自覚は薄れていき、やがて最終的には機能としての肉体とマインド(思考する心)だけが残り、誤解した自分であるところのジーヴァとしての「私」は消えてゆき、ハイヤーセルフとしての自分としての自覚だけが残ります。
そこまで行くとジーヴァは存在しない、ということになるのですけど、そこまで行かなくても、中間的な状態としてはまだジーヴァとハイヤーセルフは共存していて、お互いが協調して働くという段階になります。
肉体を持っていてマインド(思考する心)で物事を考える以上、この地上に生きている間は多少ながらジーヴァの意識というのは常に発生して、完全にゼロになるということはおそらくないのではないかなと思います。ですがハイヤーセルフの自覚というものはどんどんと高まってゆくわけで、それが本当のことであり、ジーヴァとしての自分と言うものは幻想に過ぎないことの自覚が深まってゆくわけです。