ケチャリ・ムドラはサハスララに対し絶大な効果がある

2023-02-11 記載
トピック:スピリチュアル: 瞑想録

ヨーガで、一応は伝統的に秘密の教えとされてはきたものの、昨今にあたっては割と公然の秘密のようになっている秘技のうちの1つにケチャリ・ムドラがあります。やり方は各自調べて頂ければと思うのですけどこれには幾つかのバリエーションがあって、基本的には舌の先を上げる状態を保持するわけですけど、教えてもらうときは「可能な限りで良い」みたいに言われたことがあります。また、厳密にはケチャリ・ムドラではないように思いますが流派によっては、上の歯の後ろにつけるだけで良い、としている場合もありました。「舌を上げる」、というのが基本で、上の方までしっかり上げるのが基本ではありますけど、流派によってはそこまでしなくても良い、可能な限りで良い、と、教えられているわけです。一部のシバ系の流派はガッツリ舌を上げることを推奨していて、そのために舌の下部をカミソリで切ってまでして舌を上げやすくしている、という過激な流派もあります。ハタヨガ・プラディーピカやシヴァ・サンヒターにはこうした伝統的なやり方が記載されております。ですけど、ほとんどの流派ではそこまでのことはしていなくて、ただ単に舌を上げる、というやり方をしているように思います。伝統的なところでは、あまりにも過激な故に、自分がケチャリ・ムドラをしている、ということを他人に言うことすらはばかられる、みたいなことも多々あるように思います。昨今でこそ有名になったとはいえ、伝統的にはそのように秘密にされてきた教えなわけです。ただ、昨今では、ケチャリ・ムドラというと、ただ単に、可能な限り舌を上げる状態を維持する、ということを意味することがほとんどのように思います。

瞑想においては、舌をどの位置に置くかと言うのは流派によって指示があったりなかったりしますけど、昨今の場合、大抵の場合は舌に対する指示はないように思います。一応、ケチャリ・ムドラが重要と教えられている流派であったとしても、それなりに修行が進まないときちんと教えてもらえなかったりするわけです。ですから、割と各自の判断でケチャリ・ムドラをするかどうかは決めるわけですけど、そもそも正しいやり方を知らない場合も多いわけです。

もっと軽い使い方としては、(厳密にはケチャリ・ムドラとは言わないかもしれませんが)舌を上の前歯の後ろにちょこんとつけることで瞑想中に雑念を減らす効果がありますので、瞑想をしている方は試してみるのも良いかと思います。人によって合う合わないがあるかと思いますが、合う方はそうされたら良いかと思います。私の場合、時々そうしたこともありますけど、基本的には舌は自然な位置においておいて特にケチャリ・ムドラはしてきませんでした。ですが、ふと、ここにきて久しぶりにしっかり上の方までケチャリ・ムドラをしてみたら意外にも絶大な効果があることを発見したわけです。ケチャリ・ムドラの基本的なやり方は舌を上げる、というところですけど、流派によって、多少の流儀の違いがあるわけです。

大前提として、ヨーガの各種の技というのは見様見真似で行うべきではなくて、きちんとした先生について教わる必要があります。その前提からすれば、本や動画で見て真似る、というのはすべきではないわけです。間違ったやり方をしている場合も多々ありますし、よくない結果になる場合にすぐに修正してもらうには先生が必要なわけです。とは言いましてもそれは時代ですから動画を真似るという方も大勢いらっしゃると思いますし、そうであれば、お勧めはしませんけど、少しづつ様子を見ながら自己責任で行うくらいでもいいのではないかと思います。

その上で、個人的に最近思うのは、ケチャリ・ムドラはここに来るまでそこまで効果を感じられなかったわけですけれども、サハスララが多少ながら開き始めた以降であればケチャリ・ムドラはサハスララを開く効果が大いにあるように思います。

日によって、サハスララの開きの具合は調子の良し悪しに左右されるわけですけど、あまり開きが良くない日であったとしても座った瞑想をしてすぐに開けばそれで良いですが、なかなか開かない日もあったりします。そんな時にケチャリ・ムドラをして舌を上の方にまで伸ばし、舌には力を入れなくても効果は十分にあるのですけど、特に開きが悪い場合は口の上の方を舌の力で少し押し付けるとその圧力が脳天の方にまで少し伝わります。それにより、頭蓋骨も少しだけピキピキ鳴る感じになって、単なる肉体の圧力に加えてエネルギー的な流れの方向も変わって、サハスララがぽっかりと開きやすくなる効果があるように思うのです。実際のところ、真上というよりは斜め前方向を押していて、真上には舌は上がりにくいのでちょこんと付くくらいで圧力をかけられるほどしっかり上げられないため、真上ではなく、ちょっと斜めになっているところで、押しやすいところを押しやすい方向に押す、という感じです。

瞑想というと精神的なものだけかと思われがちですけど、ことサハスララに関しては開き具合と頭蓋骨の緩みとが比例しているように思えて、あまりサハスララが開いていない時は頭蓋骨が硬くて、瞑想をするにつれて頭蓋骨がピキピキ少しずつ鳴って次第に緩むごとにサハスララがそれに相応して開くように思うのです。ですから、瞑想をして頭蓋骨を緩める、という働きを、瞑想で眉間や頭頂のサハスララに集中することで緩ませるということをしてもいいのですけど、ケチャリ・ムドラで口から舌で上に圧力をかけることでそれと同じ効果が出て、頭蓋骨が緩み、結果、サハスララが開きやすくなるように思うのです。体操のヨーガをして、逆転のポーズ、例えばヘッドスタンドなどをしても緩ませることができますけどそうそう何度も長い時間できませんし、その点、ケチャリ・ムドラはなかなか手軽な割に効果があります。既に割と開いている場合は舌の向きを変えるだけ、あるいは、意識で集中するだけでも十分に開いていくのですけど、開きにくい場合は舌で物理的な力を加えてあげると良いようです。

この段階に来るまではそこまでの効果を感じられなかったということは、効果はあるにせよ、サハスララが開く準備ができていなかったということなのかなと思います。ケチャリ・ムドラ単体では効力はそこまで強くないもののように思われますけど、ある程度まで頭蓋骨が緩んでサハスララが開きやすくなっている状態であれば十分に絶大な効果が出るように思います。今まで、ここまで絶大な効果を感じられたことはありませんでした。

これにより、サハスララだけでなく眉間にもエネルギーが通っている感じで、頭頂付近にエネルギーが集まります。

普段はサハスララが開いているものの、その日の調子によってあまり開いていないようなくらいの状態ですと、ちょっとの力ですぐに開くことができますので、(調子がそこまで良くな日の)サハスララを開くトリガーとして使えそうな感じが致します。多少開いているもののきっちり開いていない日に、きちんと開き切る、という効果もあるようにも思いますが、あまりにも効果がありすぎてクラッとしてくることもありますので、ちょっと不安定になりやすい感じで、時間があるならば意識だけで時間をかけた方がいいようにも思いますが、なかなか開かない時に最初の一押しをする、あるいは、ちょっとバランスが取れていない、開ききれていない感じの時に調整する、という使い方がいいような気もしますが、このあたりはまだ検証と様子見といったところです。