地球から遠く離れた、しかし地球に似た草木と水に包まれた星がありました。川があり、森があり、草原があり、地球と思い違えるほどの豊かな自然がそこにありました。
その星の世界では王様と騎士、それにお姫様が王国を治めていました。
遥かに広がる田園風景。ぽつんぽつんと家があり、そして、城下町があり、お城、王宮がありました。
その世界の人は形は人間に似ているものの、地球上の人とは違って、より霊体に近い存在でした。いわゆる天使です。
傷もしばらくすれば治りますし、頭から背筋の部分がコアになっていて、体がほとんどなくなってしまってもコアがある程度残っていれば1週間くらいで復活できるような人たちでした。ですから、意図的に誰かが極限にまで粉々にして破壊してしまわない限り、不死にも近い長い寿命を持っていました。
そして、王宮には貴族の天使たちが大勢住んでいました。後に貴族や王族になる何人かの天使であり、いわゆる大天使たちも含まれていました。
一方、城下町や農村には商人や農民たちが住んでいました。こちらも天使たちです。
貴族の1人は天使の長のような立場で、友人たちはその天使を慕っておりました。本来の名前は発音が難しく、仮にその天使をゼウスとしておきましょう。何故なら発音としてはどこか似ているものがありますし、雰囲気はゼウスに似ているからです。ゼウスはギリシア神話の神とはいえ、雰囲気を伝えるにはその名前を拝借するのが適当であると言えましょう。雰囲気のみならず、人間くさいところがあるのもギリシア神話のゼウスにどこか似た面があったといえましょう。ゼウスは、日本で言うアマテラスオオミカミのような太陽神に象徴される強力な天使で、その礼儀正しさと秩序を保つ正義感に溢れておりました。イメージとしては徳川家康のような感じです。
そしてもう1人、自由な心を持ち、遊び心を持った天使ルシファーがいました。ルシファーは最初は普通の大天使の一人でした。その特徴としては、堂々としており、最初から遊び心を持っていたと言えますが、当時はそれを心の内に秘めており、今と比べると随分と大人しかったと言えます。
ルシファーは冷静に、節度を持って、ゼウスや他の天使たちとの交流を楽しんでおりました。
両方とも性別は男性です。
皆、大天使の貴族ですので、かなりの高貴な魂を持っており、一人一人がとても住民に尊敬されていました。
表面上は問題なくても、見えないところで問題は蓄積するものです。そんな優れた生命体、天使のような存在であっても色々と問題は起こったのでした。人々は基本的に温和で、当初は争うこともなく、平和な時を過ごしていました。しかし、争いというのは心から生まれるのです。表面上は問題なくても、不穏な種は心に眠っていたのでした。
人々はお互いに、自分たちに不穏な種などなくて平和な心を持っていると思っておりました。しかし、心の奥底を深く深く見抜くと、そこには不和が存在していたのです。そして、その不和に気付いていた人は、当初は希でした。人々は、世の中の不穏な雰囲気がどこから来るのか、当初は理解できなかったのです。人々の不和こそが争いを生み出したのですが、最初は、皆、わけもわからず、何か、理解できない状況で不安だけが募っていったのです。
その不安が顕在化したのは、ほんの些細なことがきっかけでした。
ルシファーの覚醒といたずら
当初、ルシファーは他の天使たちとそう変わりなく、遥か昔は千里眼もテレポーテーションの能力も持っていなかったのですが、遥か古代のある日、その能力が開花したのです。いわゆる、覚醒です。その当時、ゼウスやその他の天使に千里眼の能力はなく、それらの能力はルシファーだけのものでした。(実のところ、今でも他の天使たちより能力がずば抜けています)ルシファーは千里眼の能力が現れただけでなく、気分的にも爽快になり、何事をも楽しむようになります。意識が自由になったことにより、以前よりも遥かに強く深く楽しんだのです。そして、その開花した能力で遊んでいたところ、ある日、ゼウスがそのいたずらに少しづつ怒り出し、不快感を示すようになったのです。
最初からゼウスが怒っていたわけではなく、ゼウスや他の天使たちはルシファーの変貌ぶりに最初は当惑し、驚き、理解に苦しみ、やがて、不快感を募らせていきます。そのように、当初は、ただ理解できずにいた、というくらいの状況だったのです。しかし、やがて、きっとルシファーは悪の心を持ってしまったのだろう、と誤解して考えるように至ります。これは実際のところ、誤解であったのです。ルシファーはただ遊んでいただけですので、そんなゼウスたちの不快感に気付きつつも、そんな誤解などそのうち解けるだろうと、気にせず遊びを続けました。ルシファーからすれば、その誤解を甘く見ていたのです。やがて、その誤解が敵対心に変化し、時々ルシファーとゼウスが接触する度に問題が生じるようになります。ルシファーの発言に対して、ゼウスが事あるごとに不快感をあらわに示すようになるのです。
表立って不快感を示しだしたゼウスや他の天使たちを見たルシファーは、このままでは良くない、と思い始めました。特に深刻に捉えていなかったルシファーは、そうなっても尚、事態を甘く見ていました。そこで、積極的に誤解を解くほどでもなく、時間が解決してくれるだろう、と考えたのです。それは性格でもありました。自分が全く悪くないことに対して弁解しわびを入れたり誤解を解くなど、大天使として取るべき態度ではなかったのです。それは大天使によっても性格に違いがありますが、ルシファーはそのような性質でした。よって、少し距離を置こう、とルシファーは考えたのです。
結果、ルシファーは自分や自分を慕う天使たちと共にとある田園地方に引越しをし、特にその意図はなかったのですがその地方を治め始めたかのように他の人には見えました。ルシファーとゼウスの派閥はそれぞれ分断したかのようになり、しばらくはその状態で月日が流れました。ルシファーからすれば離れて暮らして平穏そのものでしたが、ゼウスの側はルシファーの動きを怪しみ、やがて、ルシファーはゼウスに敵対しているのではという妄想に取り憑かれるのです。そうして、戦争の一歩手前にまで事態は進展します。そこでもルシファーは何もせず、言い訳をせず、ただ自分の屋敷で暮らしていました。戦争の一歩手前になっても尚、ルシファーからすると、何も弁解することがない、という態度を貫いていたのです。
最初からゼウスが怒っていたわけではなく、ゼウスや他の天使たちはルシファーの変貌ぶりに最初は当惑し、驚き、理解に苦しみ、やがて、不快感を募らせていきます。そのように、当初は、ただ理解できずにいた、というくらいの状況だったのです。しかし、やがて、きっとルシファーは悪の心を持ってしまったのだろう、と誤解して考えるように至ります。これは実際のところ、誤解であったのです。ルシファーはただ遊んでいただけですので、そんなゼウスたちの不快感に気付きつつも、そんな誤解などそのうち解けるだろうと、気にせず遊びを続けました。ルシファーからすれば、その誤解を甘く見ていたのです。やがて、その誤解が敵対心に変化し、時々ルシファーとゼウスが接触する度に問題が生じるようになります。ルシファーの発言に対して、ゼウスが事あるごとに不快感をあらわに示すようになるのです。
表立って不快感を示しだしたゼウスや他の天使たちを見たルシファーは、このままでは良くない、と思い始めました。特に深刻に捉えていなかったルシファーは、そうなっても尚、事態を甘く見ていました。そこで、積極的に誤解を解くほどでもなく、時間が解決してくれるだろう、と考えたのです。それは性格でもありました。自分が全く悪くないことに対して弁解しわびを入れたり誤解を解くなど、大天使として取るべき態度ではなかったのです。それは大天使によっても性格に違いがありますが、ルシファーはそのような性質でした。よって、少し距離を置こう、とルシファーは考えたのです。
結果、ルシファーは自分や自分を慕う天使たちと共にとある田園地方に引越しをし、特にその意図はなかったのですがその地方を治め始めたかのように他の人には見えました。ルシファーとゼウスの派閥はそれぞれ分断したかのようになり、しばらくはその状態で月日が流れました。ルシファーからすれば離れて暮らして平穏そのものでしたが、ゼウスの側はルシファーの動きを怪しみ、やがて、ルシファーはゼウスに敵対しているのではという妄想に取り憑かれるのです。そうして、戦争の一歩手前にまで事態は進展します。そこでもルシファーは何もせず、言い訳をせず、ただ自分の屋敷で暮らしていました。戦争の一歩手前になっても尚、ルシファーからすると、何も弁解することがない、という態度を貫いていたのです。
天使界での戦争勃発
ルシファーは戦争するつもりがありませんでしたが、戦争の火種はゼウスの側が起こしました。
ある日、ゼウスの(平民・農民の)軍隊がルシファーの田園地帯に攻め入ったのです。最初は小競り合い程度でした。
大天使たちは強大な力を持っており、魔法で戦うことができました。
一方、平民・農民の軍隊たちはそれでも天使とはいえ、大天使とは違い、一兵卒として槍や剣で戦いました。
最初の戦いは農民の軍隊が衝突し、小競り合いとはいえ、それなりの住民が倒れました。
天使たちは霊体に近い存在ですのである程度まで傷ついても復活できるとは言っても、コアの部分までやられてしまうと復活できません。手加減をして戦う兵士もいましたが、一部のゼウスの軍隊はルシファーの農村の住民である兵士をコアまで破壊し、復活できない状態にしてしまいます。これが、ルシファーを次第に怒らせることになります。
当初、農民の軍隊の人数は多くなく、せいぜい数百人の軍隊が攻め合う程度でした。
ですので、ルシファーに従う大天使たちが加勢に入って農民の軍隊を助ける、というような状況になったのです。
ルシファーの側はコアを破壊したくないと思っており、防御の一手だったのです。しかし、ゼウスの軍勢である平民や農民の兵士は容赦なく攻めてきてコアを破壊して行き、復活不可能にまでしてしまいます。それがルシファーを悩ませました。防御ばかりしていれば、コアを破壊されてしまう人が増えてしまう。そのように被害が増える状況は避けなければならないと思っておりました。戦いをしているといっても、ルシファーからすると、農民兵士が殺されないように、コアが壊されそうな兵士がいると助勢に入って防御する、というくらいの防御の戦いだったのです。
ルシファーはゼウスに対して怒りはあまり持っておりませんでしたが、住民を復活不可能なまでにコアを破壊する行為は許し難いと思っておりました。
そうして悩んでいつつも、その時点では小競り合い程度であり、ある程度、情勢が決まれば撤退していきました。ルシファーの戦法として、防御を基本として、ゼウスの軍勢が引くまで要所を守るという方法が取られたのです。前線の敵をテレポーテーションで丘の向こうにまで移動させれば前線の敵の数は減ります。そのうちに敵が諦めてくれるのを待ったわけです。とは言いましても農民兵は数が多かったため、テレポーテーションで敵を遠くにいちいち移動させていてはらちがあきません。そうこうしているうちに、次々にルシファーの農村の住民はコアをやられていくことになります。
ゼウスの平民の軍隊はテレポーテーションできませんし、千里眼もありませんでしたので、ルシファーは千里眼で敵の進軍を察知し、交戦地帯に数人の大天使と共にテレポーテーションすることで、実際はルシファー側の軍勢はとても少ないのにも関わらずルシファー側は進軍を食い止めていました。あるいは、そもそも交戦になる前に、移動中のところに姿を見せて、ゼウスの軍勢をあらかじめ撤退するよう促しました。
そんな争いを繰り返しているうちにお互いの住民の中に怒りが蓄積されてゆきます。
人数の多さに対処しきれなくなり、コアがやられる住民が増えるにつれ、ルシファーはテレポーテーションではなく、違う手を打つようになります。何人もコアを破壊するような酷い兵士に目をつけて、あのような残虐な兵士であれば、相応の報いを受けてしかるべき、と、目をつけたのです。そのように、残虐な兵士を選び、テレキネシスの能力で兵士を宙に浮かせたのです。それだけでも軍隊は驚き、動きが止まるような状態でした。それに留まらず、更に衝撃を与えて軍勢を撤退させようと試みます。
そこでルシファーは、見せしめの恐怖をゼウスの軍勢に与えることにしました。住民を宙に浮かせて兵士たちに良く見えるようにしてからバラバラに引き裂くことで敵を恐怖させ、撤退させるように促したのです。戦局が長引けば長引くほどお互いの犠牲者が増えるばかりです。それよりは、1人の敵をバラバラに引き裂くことで敵を撤退させることができれば、その方が良いと考えました。手をこまねいていればゼウスの軍勢が容赦なくコアを破壊して復活不可能にまでしてしまいます。それよりは、1人の残虐な殺戮をして見せしめにすることで恐怖を与え、軍勢の撤退、停戦させることができればその方が良いと考えたのです。
単に一気にバラバラに引き裂くのみならず、じっくりと、痛がる方法で、少しづつ手足を引き抜きました。そうすると、ゼウス側の(残虐で何人もコアを破壊した酷い)兵士が悲鳴を上げて苦しみ出すのです。ぎゃああああああ!!! と大声で叫ぶと、それを見た他のゼウスの軍勢は驚き、恐れを抱き、動揺しました。悲鳴を続けている兵士をゼウスの軍勢の上に動かし、よく見える場所で見せしめにしたのです。そして、しばらく経ち、恐怖が高まり頃合いになった後、兵士を粉々に粉砕しました。そして、その体の破片をゼウスの軍勢の上に降らせたのです。恐怖でおののいている状況で、更に、仲間のバラバラになった体が空からそこら中に降ってきたものですから、ゼウスの軍勢は大混乱に陥ります。
そして、それに追い打ちをかけるように、ルシファーが叫びました。「去れ! お前たちもこうなりたいか!? バラバラにされたいか! されたくないなら、ここからすぐに立ち去るがよい!!」そうすると、もはやパニックに陥っていて統制を失っていたゼウスの軍隊は、最初は思考停止していたものの、少しずつ後ろに下がり始め、やがて蜘蛛の子を散らすかのように逃げ出したのです。
その工作はうまく働きました。何人ものコアの犠牲者が生まれるような状況で、たった1人の残虐な殺戮の見せしめによりゼウスの軍勢がおののき、動きを止め、逃げ出したのです。それは、人数を考えれば、たった1人の犠牲で大勢が守られたのです。その成功を踏まえ、「バラバラにしてやるぞ」と脅せば農民兵は退却するだろうと考えるようになったのです。
この手法によって犠牲が減らせると学んだルシファーはその後、(今の)世間で悪魔としてイメージされるような恐怖のマントをまとうようになります。これが、ルシファーが悪魔だと言われるようになった所以です。恐怖によって戦争を抑えようとした。恐怖で犠牲者を減らそうとした。恐怖で戦争を終わらせようとした。それがルシファーでした。これはすぐに効果が現れ、農民兵の戦いはやがてなくなってゆきます。
ルシファーの気持ちとしてはこんな戦いは意味がないと思っておりましたが、ゼウスはというと農民兵がバラバラにされたことを聞いて怒り狂い、ゼウスの周囲の天使たちもルシファーは闇堕ちして悪魔あるいは堕天使になってしまったのだと噂し始めます。ルシファーが悪であれば自分たちは善であるとゼウスの軍勢は思い始めました。ルシファーについてきた天使たちはそれでもルシファーを慕っておりましたが、ルシファーの気持ちを本当に正しく理解していたかどうかはよくわかりません。ある程度は理解していたと思いますが、当時は皆、冷静だったルシファーを除いては敵との戦いで気持ちは精一杯だったと言えるでしょう。
実際には、ルシファーが空中に浮かべてバラバラにした農民兵は1つの戦いにおいてせいぜい1人か数人と言ったくらいで、それも最初の数回くらいで後は向こうから逃げるようになりました。やるにしても、きちんと相手を見ており、自らの軍勢の兵士のコアを破壊して復活不可能にまでするような残虐な兵士のみを選んで空中に浮かべ、見せしめにバラバラにするということをしました。被害としてはゼウスの軍勢の方がよほど少なかったのです。ルシファーは、恐怖を与えることで敵を撤退させようとして、それはある程度は成功したのです。最初こそそうしましたが、やがて、そのことが知られるようになると警告を与えるだけでゼウスの軍勢は逃げるようになったのです。その後、戦いがあっても、農民兵が進軍するとすぐにルシファーがテレポーテーションし、今で言うところの悪魔サタンのような恐ろしい格好をして農民兵を戦わずして退却させていたのです。
一方で、ルシファーはますます悪魔として知られるようになります。ルシファーにサタンのイメージが定着していったのです。
実際のところ、ルシファーはそれでもまだ、遊んでいただけでした。やがて遊びも終わって、元の平和な日々に戻るだろうと楽観視していたのです。しかし、そう簡単にはいきませんでした。
ある日、ゼウスの(平民・農民の)軍隊がルシファーの田園地帯に攻め入ったのです。最初は小競り合い程度でした。
大天使たちは強大な力を持っており、魔法で戦うことができました。
一方、平民・農民の軍隊たちはそれでも天使とはいえ、大天使とは違い、一兵卒として槍や剣で戦いました。
最初の戦いは農民の軍隊が衝突し、小競り合いとはいえ、それなりの住民が倒れました。
天使たちは霊体に近い存在ですのである程度まで傷ついても復活できるとは言っても、コアの部分までやられてしまうと復活できません。手加減をして戦う兵士もいましたが、一部のゼウスの軍隊はルシファーの農村の住民である兵士をコアまで破壊し、復活できない状態にしてしまいます。これが、ルシファーを次第に怒らせることになります。
当初、農民の軍隊の人数は多くなく、せいぜい数百人の軍隊が攻め合う程度でした。
ですので、ルシファーに従う大天使たちが加勢に入って農民の軍隊を助ける、というような状況になったのです。
ルシファーの側はコアを破壊したくないと思っており、防御の一手だったのです。しかし、ゼウスの軍勢である平民や農民の兵士は容赦なく攻めてきてコアを破壊して行き、復活不可能にまでしてしまいます。それがルシファーを悩ませました。防御ばかりしていれば、コアを破壊されてしまう人が増えてしまう。そのように被害が増える状況は避けなければならないと思っておりました。戦いをしているといっても、ルシファーからすると、農民兵士が殺されないように、コアが壊されそうな兵士がいると助勢に入って防御する、というくらいの防御の戦いだったのです。
ルシファーはゼウスに対して怒りはあまり持っておりませんでしたが、住民を復活不可能なまでにコアを破壊する行為は許し難いと思っておりました。
そうして悩んでいつつも、その時点では小競り合い程度であり、ある程度、情勢が決まれば撤退していきました。ルシファーの戦法として、防御を基本として、ゼウスの軍勢が引くまで要所を守るという方法が取られたのです。前線の敵をテレポーテーションで丘の向こうにまで移動させれば前線の敵の数は減ります。そのうちに敵が諦めてくれるのを待ったわけです。とは言いましても農民兵は数が多かったため、テレポーテーションで敵を遠くにいちいち移動させていてはらちがあきません。そうこうしているうちに、次々にルシファーの農村の住民はコアをやられていくことになります。
ゼウスの平民の軍隊はテレポーテーションできませんし、千里眼もありませんでしたので、ルシファーは千里眼で敵の進軍を察知し、交戦地帯に数人の大天使と共にテレポーテーションすることで、実際はルシファー側の軍勢はとても少ないのにも関わらずルシファー側は進軍を食い止めていました。あるいは、そもそも交戦になる前に、移動中のところに姿を見せて、ゼウスの軍勢をあらかじめ撤退するよう促しました。
そんな争いを繰り返しているうちにお互いの住民の中に怒りが蓄積されてゆきます。
人数の多さに対処しきれなくなり、コアがやられる住民が増えるにつれ、ルシファーはテレポーテーションではなく、違う手を打つようになります。何人もコアを破壊するような酷い兵士に目をつけて、あのような残虐な兵士であれば、相応の報いを受けてしかるべき、と、目をつけたのです。そのように、残虐な兵士を選び、テレキネシスの能力で兵士を宙に浮かせたのです。それだけでも軍隊は驚き、動きが止まるような状態でした。それに留まらず、更に衝撃を与えて軍勢を撤退させようと試みます。
そこでルシファーは、見せしめの恐怖をゼウスの軍勢に与えることにしました。住民を宙に浮かせて兵士たちに良く見えるようにしてからバラバラに引き裂くことで敵を恐怖させ、撤退させるように促したのです。戦局が長引けば長引くほどお互いの犠牲者が増えるばかりです。それよりは、1人の敵をバラバラに引き裂くことで敵を撤退させることができれば、その方が良いと考えました。手をこまねいていればゼウスの軍勢が容赦なくコアを破壊して復活不可能にまでしてしまいます。それよりは、1人の残虐な殺戮をして見せしめにすることで恐怖を与え、軍勢の撤退、停戦させることができればその方が良いと考えたのです。
単に一気にバラバラに引き裂くのみならず、じっくりと、痛がる方法で、少しづつ手足を引き抜きました。そうすると、ゼウス側の(残虐で何人もコアを破壊した酷い)兵士が悲鳴を上げて苦しみ出すのです。ぎゃああああああ!!! と大声で叫ぶと、それを見た他のゼウスの軍勢は驚き、恐れを抱き、動揺しました。悲鳴を続けている兵士をゼウスの軍勢の上に動かし、よく見える場所で見せしめにしたのです。そして、しばらく経ち、恐怖が高まり頃合いになった後、兵士を粉々に粉砕しました。そして、その体の破片をゼウスの軍勢の上に降らせたのです。恐怖でおののいている状況で、更に、仲間のバラバラになった体が空からそこら中に降ってきたものですから、ゼウスの軍勢は大混乱に陥ります。
そして、それに追い打ちをかけるように、ルシファーが叫びました。「去れ! お前たちもこうなりたいか!? バラバラにされたいか! されたくないなら、ここからすぐに立ち去るがよい!!」そうすると、もはやパニックに陥っていて統制を失っていたゼウスの軍隊は、最初は思考停止していたものの、少しずつ後ろに下がり始め、やがて蜘蛛の子を散らすかのように逃げ出したのです。
その工作はうまく働きました。何人ものコアの犠牲者が生まれるような状況で、たった1人の残虐な殺戮の見せしめによりゼウスの軍勢がおののき、動きを止め、逃げ出したのです。それは、人数を考えれば、たった1人の犠牲で大勢が守られたのです。その成功を踏まえ、「バラバラにしてやるぞ」と脅せば農民兵は退却するだろうと考えるようになったのです。
この手法によって犠牲が減らせると学んだルシファーはその後、(今の)世間で悪魔としてイメージされるような恐怖のマントをまとうようになります。これが、ルシファーが悪魔だと言われるようになった所以です。恐怖によって戦争を抑えようとした。恐怖で犠牲者を減らそうとした。恐怖で戦争を終わらせようとした。それがルシファーでした。これはすぐに効果が現れ、農民兵の戦いはやがてなくなってゆきます。
ルシファーの気持ちとしてはこんな戦いは意味がないと思っておりましたが、ゼウスはというと農民兵がバラバラにされたことを聞いて怒り狂い、ゼウスの周囲の天使たちもルシファーは闇堕ちして悪魔あるいは堕天使になってしまったのだと噂し始めます。ルシファーが悪であれば自分たちは善であるとゼウスの軍勢は思い始めました。ルシファーについてきた天使たちはそれでもルシファーを慕っておりましたが、ルシファーの気持ちを本当に正しく理解していたかどうかはよくわかりません。ある程度は理解していたと思いますが、当時は皆、冷静だったルシファーを除いては敵との戦いで気持ちは精一杯だったと言えるでしょう。
実際には、ルシファーが空中に浮かべてバラバラにした農民兵は1つの戦いにおいてせいぜい1人か数人と言ったくらいで、それも最初の数回くらいで後は向こうから逃げるようになりました。やるにしても、きちんと相手を見ており、自らの軍勢の兵士のコアを破壊して復活不可能にまでするような残虐な兵士のみを選んで空中に浮かべ、見せしめにバラバラにするということをしました。被害としてはゼウスの軍勢の方がよほど少なかったのです。ルシファーは、恐怖を与えることで敵を撤退させようとして、それはある程度は成功したのです。最初こそそうしましたが、やがて、そのことが知られるようになると警告を与えるだけでゼウスの軍勢は逃げるようになったのです。その後、戦いがあっても、農民兵が進軍するとすぐにルシファーがテレポーテーションし、今で言うところの悪魔サタンのような恐ろしい格好をして農民兵を戦わずして退却させていたのです。
一方で、ルシファーはますます悪魔として知られるようになります。ルシファーにサタンのイメージが定着していったのです。
実際のところ、ルシファーはそれでもまだ、遊んでいただけでした。やがて遊びも終わって、元の平和な日々に戻るだろうと楽観視していたのです。しかし、そう簡単にはいきませんでした。
マリア姫
その頃、ゼウスの陣営に、とても高貴なお姫様がいました。そのお姫様は、仮にマリア姫としておきましょう。
ルシファーは戦いの最中にも、そのお姫様のマリアがとても気になっており、日々、千里眼で遠くから様子を眺めておりました。ある日、千里眼で見ながらマリア姫が部屋に入ったところを見計らってテレポーテーションでマリア姫に会いに行きました。マリア姫は突然のルシファーの訪問に驚き、おののきました。ルシファーは、マリア姫の素晴らしさをとうとうと述べ始めます。「その高貴な精神、美しい姿、類稀なる意志の強さ。そなたは私の妻に相応しい・・・」マリアは突然のプロポーズに驚き、言葉に出ないほど驚き、そんな意外なことを言い出すなんて少し面白いなと思ったものの、回答は保留します。戦時中ですから、敵方に嫁ぐなど考えたこともなかったでしょう。ルシファーが一歩二歩と間合いを詰めると無意識にマリア姫はドアから逃げようと思い、ドアに手をかけながら「それで、私をさらって嫁にするつもりなのですね」と問いかけました。ルシファーは悪魔のごとく、強引にそのまま自分をさらって行くのかと思ったのです。その誤解と質問にルシファーは動揺しました。そして、困惑しながら答えました。「いや、さらいに来たのではない・・・。話に来ただけだ。」と言い、自分の考えを述べました。「私は自由を尊重している。他人を強制するようなことはしない。マリア姫は誤解している。強引に嫁にするようなことはしない。嫁になってくれないか、尋ねているのだ。もちろん、姫の意見は尊重しよう。嫌ならばそれで良いのだ。」と言い、それに対して、扉に手をかけたままのマリア姫はしばらく何も答えませんでした。そして、ルシファーは「わかった。この線からそちらには行かないと約束しよう」と言って、しばらく話をしたい旨を伝えます。
実際のところ、マリアにはボーイフレンドがいました。騎士の天使で、ミカエルという名で、英雄のイメージに象徴される勇者の魂を持った男でした。マリアは「私にはボーイフレンドがいます」と伝えました。ルシファーはもちろんそれを知っており、「はっはっは。知っておるぞ。あの男、子供の付き合いだろう。それもいいものだ。若い頃の付き合いも良いが、そのまま結婚するわけではないだろう。結婚相手には相応しい相手というものがいるものだ」と言い、それでも良いので考えておいてくれないかと伝えたのです。マリアは、「考えておきます。しかし、今後、私の部屋には来ないで下さい」と言います。ルシファーはそれに対し、「しかし、他のところでは誰かがいるので私がいることを見られたら厄介なことになる。マリア姫が部屋に入るタイミングで、私が今いるところにテレポーテーションするというお約束はどうだろう」と提案し、了解を得ます。マリアはもう一つ注文を付けます。「千里眼の能力で私の部屋を覗かないで頂けますか?」と言い、それも了承します。
ルシファーは戦時中、堕天使と見なされておりました。ですので、何もかも他人に強要する悪い天使なのだと誤解されていたのです。その事も理解してもらうために、再度、ルシファーは説明しました。「マリア姫は私のことを誤解しておる。私は自由を重んじている。マリア姫の自由意志に反して結婚を強制したりはしない。マリア姫がミカエルと結婚したいというのならばそれで構わない。全てはマリア姫、お主の意志次第なのだ」と伝えました。
ルシファーは再度テレポーテーションでその部屋を離れましたが、その後、マリア姫がそのことを周囲に相談したことで、ルシファーが屋敷の中に直接テレポーテーションしてきたという事実はゼウスの陣営を恐れさせました。
実際のところ、ルシファーの力を持ってすればゼウスが油断している時にテレポーテーションして一撃で仕留めることもできたのですが、そのようなことはルシファーはしたくありませんでした。そのまま戦局が収まってくれればと思っていたのです。
その後、何度かマリア姫の部屋で話がありましたが、マリア姫は返事をせず、やがてはボーイフレンドのミカエルが物陰に隠れてテレポーテーションして来たルシファーを襲うようになりました。実際のところ、いることは分かってはいたのですが行かないわけにもいかないので一応は受けて立った、ということのようです。そこで戦いをするつもりはなくて、顔だけ見てすぐに引いてゆきました。そのようなことが続きましたのでやがてマリア姫の部屋での対話はなくなりました。
戦局は変わり、農民兵は戦わなくなり、大天使同士が戦うようになりました。マリア姫の恋人のミカエルとルシファーも戦いました。実際のところルシファーの方が実力は何倍も上だったのですが、もはやルシファーに戦う気は失せていました。ミカエルは実力的にはルシファーの遥か下で、いくらでも負かすことができたのですが、それよりも、ゼウスやミカエルなど敵方の誤解を説きたい、という気持ちが先にありました。ですので、ルシファーは防御はするものの、積極的に攻撃はしなかったのです。
何度もルシファーとミカエルは戦い、その度、それなりにミカエルは善戦したかのようにミカエルの側は思い込んでいたのです。毎回、恋人のマリア姫のところに帰ってきてはその戦果を報告し、あと一息でルシファーを仕留めることができそうだった、と言うと、マリア姫もたいそう喜んでいたように思います。ミカエルは良い戦いをしていると思い込んでおり、防戦一方のルシファーを前にいい気になって「農民兵をバラバラにすることはできても、俺をバラバラにはできないだろう!」と、意気込んでくる有様です。それを見て、ルシファーは気持ち的に更に引いてゆきました。やがて決着はつかず、お互いが退却することになります。
ルシファーはいつも、物思いにふけります。なぜこのような争いが続いているのだろうか・・・。何が誤解を生じさせたのだろうか・・・。実力差があるとは言え、弱点をつかれたらそれなりにダメージは受けますので一応は防戦をする戦いが何度となく続きました。そのうちにわかってくれればいい、とルシファーは考えていたのです。
その気持ちに反してゼウスの陣営は士気が高まり、士気というより怒りに近いものに変わってゆきます。あとちょっとでルシファーを追い詰めることができる。勝利までもうあと少しだ。ルシファーへの怒り、そして、憎しみ。善の側であるはずのゼウスの軍隊が、そのような負の気持ちに次第に包まれていったのです。
戦いだけで言えばルシファーは勝つことができました。しかし、両陣営に多大な被害が出ます。ルシファーは力による支配など求めてはいないのです。ルシファーはそのような征服者のようなことをしたくありませんでした。そこで、ある時、マリア姫の恋人のミカエルに捕まることにしたのです。ある程度の小競り合いの後、うまく、大して傷つくことなくルシファーはミカエルに負ける風を装いました。ですが、ミカエルはあまり状況をわかっておらず、実力で勝ったと思い込みました。
ルシファー側の陣営は驚きました・・・。そのようなことがあるわけがない。あるわけがないことが起こった。これはどういうことなのか・・・??? ルシファー陣営は理解に苦しみました。
しかし、それで戦いは終わったのです。
ゼウスの軍勢はミカエルを戦いの功労者とし褒め称えました。その恋人であるマリア姫もミカエルの戦果に満足し、信頼を深めていたように思います。ルシファーの側が状況を理解できないでいる反面、ゼウスの軍勢はというと単純に、ミカエルの方がルシファーより強い、ミカエルは英雄である、ルシファーが全面的に悪い、と、そのように判断しておりました。その点、ゼウスの側は特に疑問を抱かなかったのです。
ルシファーは戦いの最中にも、そのお姫様のマリアがとても気になっており、日々、千里眼で遠くから様子を眺めておりました。ある日、千里眼で見ながらマリア姫が部屋に入ったところを見計らってテレポーテーションでマリア姫に会いに行きました。マリア姫は突然のルシファーの訪問に驚き、おののきました。ルシファーは、マリア姫の素晴らしさをとうとうと述べ始めます。「その高貴な精神、美しい姿、類稀なる意志の強さ。そなたは私の妻に相応しい・・・」マリアは突然のプロポーズに驚き、言葉に出ないほど驚き、そんな意外なことを言い出すなんて少し面白いなと思ったものの、回答は保留します。戦時中ですから、敵方に嫁ぐなど考えたこともなかったでしょう。ルシファーが一歩二歩と間合いを詰めると無意識にマリア姫はドアから逃げようと思い、ドアに手をかけながら「それで、私をさらって嫁にするつもりなのですね」と問いかけました。ルシファーは悪魔のごとく、強引にそのまま自分をさらって行くのかと思ったのです。その誤解と質問にルシファーは動揺しました。そして、困惑しながら答えました。「いや、さらいに来たのではない・・・。話に来ただけだ。」と言い、自分の考えを述べました。「私は自由を尊重している。他人を強制するようなことはしない。マリア姫は誤解している。強引に嫁にするようなことはしない。嫁になってくれないか、尋ねているのだ。もちろん、姫の意見は尊重しよう。嫌ならばそれで良いのだ。」と言い、それに対して、扉に手をかけたままのマリア姫はしばらく何も答えませんでした。そして、ルシファーは「わかった。この線からそちらには行かないと約束しよう」と言って、しばらく話をしたい旨を伝えます。
実際のところ、マリアにはボーイフレンドがいました。騎士の天使で、ミカエルという名で、英雄のイメージに象徴される勇者の魂を持った男でした。マリアは「私にはボーイフレンドがいます」と伝えました。ルシファーはもちろんそれを知っており、「はっはっは。知っておるぞ。あの男、子供の付き合いだろう。それもいいものだ。若い頃の付き合いも良いが、そのまま結婚するわけではないだろう。結婚相手には相応しい相手というものがいるものだ」と言い、それでも良いので考えておいてくれないかと伝えたのです。マリアは、「考えておきます。しかし、今後、私の部屋には来ないで下さい」と言います。ルシファーはそれに対し、「しかし、他のところでは誰かがいるので私がいることを見られたら厄介なことになる。マリア姫が部屋に入るタイミングで、私が今いるところにテレポーテーションするというお約束はどうだろう」と提案し、了解を得ます。マリアはもう一つ注文を付けます。「千里眼の能力で私の部屋を覗かないで頂けますか?」と言い、それも了承します。
ルシファーは戦時中、堕天使と見なされておりました。ですので、何もかも他人に強要する悪い天使なのだと誤解されていたのです。その事も理解してもらうために、再度、ルシファーは説明しました。「マリア姫は私のことを誤解しておる。私は自由を重んじている。マリア姫の自由意志に反して結婚を強制したりはしない。マリア姫がミカエルと結婚したいというのならばそれで構わない。全てはマリア姫、お主の意志次第なのだ」と伝えました。
ルシファーは再度テレポーテーションでその部屋を離れましたが、その後、マリア姫がそのことを周囲に相談したことで、ルシファーが屋敷の中に直接テレポーテーションしてきたという事実はゼウスの陣営を恐れさせました。
実際のところ、ルシファーの力を持ってすればゼウスが油断している時にテレポーテーションして一撃で仕留めることもできたのですが、そのようなことはルシファーはしたくありませんでした。そのまま戦局が収まってくれればと思っていたのです。
その後、何度かマリア姫の部屋で話がありましたが、マリア姫は返事をせず、やがてはボーイフレンドのミカエルが物陰に隠れてテレポーテーションして来たルシファーを襲うようになりました。実際のところ、いることは分かってはいたのですが行かないわけにもいかないので一応は受けて立った、ということのようです。そこで戦いをするつもりはなくて、顔だけ見てすぐに引いてゆきました。そのようなことが続きましたのでやがてマリア姫の部屋での対話はなくなりました。
戦局は変わり、農民兵は戦わなくなり、大天使同士が戦うようになりました。マリア姫の恋人のミカエルとルシファーも戦いました。実際のところルシファーの方が実力は何倍も上だったのですが、もはやルシファーに戦う気は失せていました。ミカエルは実力的にはルシファーの遥か下で、いくらでも負かすことができたのですが、それよりも、ゼウスやミカエルなど敵方の誤解を説きたい、という気持ちが先にありました。ですので、ルシファーは防御はするものの、積極的に攻撃はしなかったのです。
何度もルシファーとミカエルは戦い、その度、それなりにミカエルは善戦したかのようにミカエルの側は思い込んでいたのです。毎回、恋人のマリア姫のところに帰ってきてはその戦果を報告し、あと一息でルシファーを仕留めることができそうだった、と言うと、マリア姫もたいそう喜んでいたように思います。ミカエルは良い戦いをしていると思い込んでおり、防戦一方のルシファーを前にいい気になって「農民兵をバラバラにすることはできても、俺をバラバラにはできないだろう!」と、意気込んでくる有様です。それを見て、ルシファーは気持ち的に更に引いてゆきました。やがて決着はつかず、お互いが退却することになります。
ルシファーはいつも、物思いにふけります。なぜこのような争いが続いているのだろうか・・・。何が誤解を生じさせたのだろうか・・・。実力差があるとは言え、弱点をつかれたらそれなりにダメージは受けますので一応は防戦をする戦いが何度となく続きました。そのうちにわかってくれればいい、とルシファーは考えていたのです。
その気持ちに反してゼウスの陣営は士気が高まり、士気というより怒りに近いものに変わってゆきます。あとちょっとでルシファーを追い詰めることができる。勝利までもうあと少しだ。ルシファーへの怒り、そして、憎しみ。善の側であるはずのゼウスの軍隊が、そのような負の気持ちに次第に包まれていったのです。
戦いだけで言えばルシファーは勝つことができました。しかし、両陣営に多大な被害が出ます。ルシファーは力による支配など求めてはいないのです。ルシファーはそのような征服者のようなことをしたくありませんでした。そこで、ある時、マリア姫の恋人のミカエルに捕まることにしたのです。ある程度の小競り合いの後、うまく、大して傷つくことなくルシファーはミカエルに負ける風を装いました。ですが、ミカエルはあまり状況をわかっておらず、実力で勝ったと思い込みました。
ルシファー側の陣営は驚きました・・・。そのようなことがあるわけがない。あるわけがないことが起こった。これはどういうことなのか・・・??? ルシファー陣営は理解に苦しみました。
しかし、それで戦いは終わったのです。
ゼウスの軍勢はミカエルを戦いの功労者とし褒め称えました。その恋人であるマリア姫もミカエルの戦果に満足し、信頼を深めていたように思います。ルシファーの側が状況を理解できないでいる反面、ゼウスの軍勢はというと単純に、ミカエルの方がルシファーより強い、ミカエルは英雄である、ルシファーが全面的に悪い、と、そのように判断しておりました。その点、ゼウスの側は特に疑問を抱かなかったのです。
終戦
ルシファーは捕らえられ、王宮の広間において、ゼウスの前で辱めを受けました。
周囲を見渡すと、戦いの功労者であるミカエルの横にマリア姫がいました。ルシファーからしたら屈辱の敗北で、マリア姫はミカエルのことをより慕うようになり、マリア姫はルシファーを一旦は見放した状態になりましたが、それでも戦いは終わったのです。ルシファーはそれで良しとしました。ルシファーは反逆者として裁かれました。
ルシファーの領土はゼウスの領土に併合され、住民たちもそれに従いました。
ルシファーは遠くの丘の上にある牢獄に収容されることになりました。その牢獄にはミカエルが結界を張って逃げられないようにしました。
その丘は風光明媚なところで、遙か下には草原が遠くまで広がり、景色のとてもよい場所でした。それ故に、周囲からよく見える場所だったのです。その丘は大体は草原でしたが小さな山とも言っても良い小高いところには出っ張った岩肌が少しあり、その岩肌の上に、ただ監獄だけがあり、その横に見張り1人がいるだけの、清々しくもほとんど誰もいないところでした。そこは風がよく吹くところでもありました。そこに、隔離されるようにして捕らえられていたのです。
月日は流れ、数年も経ったでしょうか。天使会に穏やかな日が戻ってきました。ただルシファーを除いて。
ルシファーは牢獄でずっと座り、自らの内に眠っているわだかまりを見つめて瞑想していました。流石のルシファーも、この戦いで精神が苦しんでいたのです。特に、誤解された上に辱めを受けた、という点で、ふつふつとしたものが貯まっていたのです。自らがわざと負けたことにもほとんど気がつかれておらず、ただ単に、弱い反逆者として扱われていました。それでも、ルシファーは冷静を保とうとしていました。
ルシファーだけでなく、ゼウスやミカエルも友人たちを失って悲しんでいました。そして、中には怒りを感じていた者もいたわけです。ルシファーは堕天使として扱われ、時にはサタンとして罵られました。地球上にあるサタンの伝説はこの時のルシファーの評価によるものです。
・・・時々、ゼウスやミカエル、マリア姫が見にやってきました。そして、時にミカエルがルシファーを罵ったこともありました。ミカエルの友人や知人が戦いで倒れていましたので、それに対する憎しみがあったのです。ミカエルは面と向かって「お前のせいだ、全て、お前(ルシファー)が悪いのだ」、というようなことを言ったものです。「お前(ルシファー)があのような戦いを仕掛けなければ私の友人は死ななかったのだ」、と、気持ちでそう思うのみならず、口でそのようにルシファーに対して公言して罵ったりしておりました。ある意味、ミカエルは状況に対する理解度がそこまで高くなかったと言えます。ルシファーからすれば誤解から始まった話とはいえ、ただミカエルの話を聞き、それに耐えました。ルシファーからしてみればゼウスとの誤解がきっかけであり、農民兵の暴走から始まった戦争でしたが、ミカエルはそこまで深く考えず、身近な友人を失った悲しみをルシファーにぶつけに来ていたのです。そうして中傷が続いたある時、ルシファーの前でミカエルがルシファーを罵った際に、ルシファーがそのミカエルの中傷の発言に対して反抗の気持ちを見せ、牢獄の結界を破るのではないかと思われるほどのオーラがルシファーから発せらたことがありましたが、ルシファーは自重し、今更そんなことをしては自体が混乱する、と思い、まだしばらく自ら監獄の中にいることを選びました。そうして、ある時まで、牢獄は破られることはなかったのです。というよりも、あえて、ルシファーは監獄を破らなかったのです。ルシファーからしたら自重したわけですが、ミカエルからしたら、最初は破られるかもしれないと思うほどの力を感じて少し動揺しつつも結界は無事なままで何事もなかったため、安心し、ミカエルからしたら「一度は破った相手であるから自分の方が強い筈だ、自分が張った結界が破られるわけがない」、と、自信と自尊心を高めたのです。このあたりも、ミカエルは状況をよくわかっていなかったといえます。
それからしばらく経った、ある日、ミカエルがまた来て、怒りを同様にルシファーにぶつけました。月日が経ったのにも関わらず、ミカエルは、未だに怒りに囚われていたといえます。それまではミカエルの怒りをルシファーは我慢していましたが、もう時期も経って頃合いだと思い、その時は我慢しませんでした。終戦からしばらく経っており、もう牢獄の中にいる必要はないとルシファーは自身で判断したのです。
以前に力を解放しつつも押さえた時と、最初は同じように見えました。ミカエルからすれば、ルシファーがまた前と同じようにオーラを解放させて牢獄から脱出しようと試みているが、前と同じだ、どうせまた失敗するだろう、というくらいに思っていたのです。ですが、今度はルシファーは力を押さえることなく解放し、牢獄の結界を一気に破ったのです。その時、大きな音と砂埃が舞い上がり、ミカエルは目がくらみました。その隙にルシファーは逃げることもできたのですが、仁王立ちで砂埃が落ち着くのを待ったのです。
ミカエルが張った結界など、ルシファーにとって脱出は容易でした。一方、ミカエルは自分がルシファーを実力で破ったと思っており、ルシファーより力が上と思っていますから、とても驚きました。ミカエルは「ルシファーが私の結界を破れる筈はない・・・」と思い、酷く動揺したのです。そのように動揺しつつも、対処を考えました。脱獄者は捕らえなくてはならない、と、ミカエルは最初に考えたようです。脱獄者は死刑でしたし、友人たちが亡くなったことでとても怒っていましたので、ミカエルは強力な魔法でルシファーを灰にしてもいいくらいの気持ちで、吹き飛ばすか、あるいは、弱らせた後に捕らえようとします。 ・・・その魔法もまた、激しい衝撃と光を発し、そして砂埃をまき散らしました。 ・・・視界が回復するまでの少しの時間が流れました。それはわずかな時間であるのに砂埃が落ちるまでとても長い時が経ったかのようにミカエルには感じられました。そして、砂埃が落ち着いて視界が回復してきたその時、ルシファーの姿が見え、魔法が全く効いていない、ルシファーは少しも傷ついていないことに気がつきます。ミカエル自慢の強力な魔法はルシファーには効きませんでした。これにミカエルはとても驚き、更に動揺します。何が起こったのか、ミカエルは理解できずにいました。
それでも尚、ルシファーは仁王立ちを続けていました。
そこで、ルシファーは言います。「手加減したのだろう? お主は優しい。私が復活できるように、懲らしめるくらいの威力に手加減したのだろう? 無意識で、力を制御したのであろう? だが、構わぬ。 もう私は消えて無くなってしまっても良いのだよ。お主の優しい心で手加減などしなくても良い。リミッターを外せ。私が許すのだ。力の限りを尽くせ。 時間をかけて力を一気に解放させるのだ。 私が復活できなくなるくらいまで、一息に、粉々に吹き飛ばしてはくれないだろうか? 私からのお願いだ。」
実際はミカエルはほぼ全開でしたので動揺していたのですが、「きっとそうだ。気付かぬ内に手を緩めたのだ」と思いました。そして、そのルシファーの言葉を受けて「わかった」と言い、再度、最大の力の魔法でルシファーを吹き飛ばそうとします・・・。動揺を隠しきれぬまま、今度は更に時間をかけて力を練りに練り、全力の力を込め、粉々にルシファーを吹き飛ばそうとしたのです。
長い溜めの時間が終わり、魔法の発動が終わり、強力な魔法により砂埃が立ち、大きな衝撃音と共に、ルシファーの姿は砂埃に隠れました。きっと吹き飛んだ筈です。そう、ミカエルは思いました。「終わった。これで良かったのだ。ルシファー本人の願いだ。問題ない。」魔法が終わり、気持ちが平静に戻ってきました。砂埃は長く舞っており、なかなか消えません。吹き飛んだのを見届ければ終わりだ・・・ そう思い、よく見えるようになるのを待っていたのです。やがて砂埃が消え、吹き飛んだ筈のルシファーの姿がまだそこにあった時、流石にミカエルは驚きました。しかも、ルシファーは仁王立ちで、全く防御をしていなかったのです。そこで、ミカエルは「こんな筈はない・・・」とうろたえたのです。「全力を出した筈だ。ルシファーは私より弱い筈。これはどうしたことなのだ」そのような疑問が頭を駆け巡ります。
ルシファーとの力の差を見せつけられ、しかも、茶番に付き合わされたミカエルは混乱しました。何度も「一体、どういうことなのだ?」という疑問がミカエルの中で反芻し、混乱を隠しきれませんでした。そのミカエルの動揺を見たルシファーが魔王らしい笑い声と共に、それに続きます。「クックックックックッ・・・。ミカエルよ、それで終わりか? それではこちらから行くぞ? ぼーっと突っ立っていないで、防御したらどうだ? 」それは、先ほどとはうって代わり、攻撃の前触れでした。先ほどは仁王立ちで防御しているだけでしたが、ここで初めて、攻撃に転じたのです。
その変わりようにミカエルは動揺しつつも咄嗟に防御しましたが、全く防御が役に立ちません。ミカエルの体がどんどんと崩壊して行きます・・・。 強力なルシファーの力の前でミカエルは為す術がありませんでした。やがてミカエルの断末魔が響きます。「アアアアアァァァァァ!!!!!!!!」やがて、その声も聞こえなくなり、ミカエルのコアだけが残りました。コアというのは肉切れみたいなものです。その肉切れが、少し筋肉の動きのようにぴくぴく動いていますが、もはやほとんど動くことはできませんでした。そのコアは背中の上の部分であり、それが残っていれば復活ができるのです。もちろんコアまで吹き飛ばすことができましたが、ルシファーは手加減したのです。復活できるように。
決着がつき、その場に平穏が戻ってきました。
そこ残ったのは、ミカエルのコアとルシファー、そして番兵だけでした。そして、一部始終を横で見ていた番兵にルシファーがこう言ったのです。
「伝言をお願いできないだろうか? 戦争は実際のところ私が勝つことができたのだが、犠牲を少なくするためにあえて捕まったのだ。ミカエルのコアを見ればその真実が理解できよう。この戦いは何故起きたのか、それが皆に理解できるだろうか? 多くの者たちは私(ルシファー)が戦いを仕掛けたと言うが、私は元々戦うつもりはなかった。戦いは、お主たちの心の中で生まれたのだ。そこを理解してほしい。私は、お主たち(ゼウスたち)の行動に対して、なるべく被害がないように対処していただけだ。戦いはゼウスの側からしかけ、そして、私(ルシファー)は防御していたのだ。
私はこれから別世界へと行く。そこは地球という美しい星だ。しばらく、地球の面倒を見ることに決めた。この天使界からはしばらく離れる。だから、お主たちの好きなようにすればよい。何かあったら、私を呼ぶが良い。お主はこのミカエルのコアを持って、王宮へ戻るが良い。そして、伝言を伝えるのだ」
伝言を託された番兵は言われた通りミカエルのコアを持ち、王宮へと駆け戻りました。
天使界では、ルシファーがミカエルを倒して牢獄から脱獄したことを多くの人々が知ることになり、住民たちがパニックに陥ります。捜索をしましたが、天使界には見つかりませんし、地球というのも当時はよく分からないお話でした。
周囲を見渡すと、戦いの功労者であるミカエルの横にマリア姫がいました。ルシファーからしたら屈辱の敗北で、マリア姫はミカエルのことをより慕うようになり、マリア姫はルシファーを一旦は見放した状態になりましたが、それでも戦いは終わったのです。ルシファーはそれで良しとしました。ルシファーは反逆者として裁かれました。
ルシファーの領土はゼウスの領土に併合され、住民たちもそれに従いました。
ルシファーは遠くの丘の上にある牢獄に収容されることになりました。その牢獄にはミカエルが結界を張って逃げられないようにしました。
その丘は風光明媚なところで、遙か下には草原が遠くまで広がり、景色のとてもよい場所でした。それ故に、周囲からよく見える場所だったのです。その丘は大体は草原でしたが小さな山とも言っても良い小高いところには出っ張った岩肌が少しあり、その岩肌の上に、ただ監獄だけがあり、その横に見張り1人がいるだけの、清々しくもほとんど誰もいないところでした。そこは風がよく吹くところでもありました。そこに、隔離されるようにして捕らえられていたのです。
月日は流れ、数年も経ったでしょうか。天使会に穏やかな日が戻ってきました。ただルシファーを除いて。
ルシファーは牢獄でずっと座り、自らの内に眠っているわだかまりを見つめて瞑想していました。流石のルシファーも、この戦いで精神が苦しんでいたのです。特に、誤解された上に辱めを受けた、という点で、ふつふつとしたものが貯まっていたのです。自らがわざと負けたことにもほとんど気がつかれておらず、ただ単に、弱い反逆者として扱われていました。それでも、ルシファーは冷静を保とうとしていました。
ルシファーだけでなく、ゼウスやミカエルも友人たちを失って悲しんでいました。そして、中には怒りを感じていた者もいたわけです。ルシファーは堕天使として扱われ、時にはサタンとして罵られました。地球上にあるサタンの伝説はこの時のルシファーの評価によるものです。
・・・時々、ゼウスやミカエル、マリア姫が見にやってきました。そして、時にミカエルがルシファーを罵ったこともありました。ミカエルの友人や知人が戦いで倒れていましたので、それに対する憎しみがあったのです。ミカエルは面と向かって「お前のせいだ、全て、お前(ルシファー)が悪いのだ」、というようなことを言ったものです。「お前(ルシファー)があのような戦いを仕掛けなければ私の友人は死ななかったのだ」、と、気持ちでそう思うのみならず、口でそのようにルシファーに対して公言して罵ったりしておりました。ある意味、ミカエルは状況に対する理解度がそこまで高くなかったと言えます。ルシファーからすれば誤解から始まった話とはいえ、ただミカエルの話を聞き、それに耐えました。ルシファーからしてみればゼウスとの誤解がきっかけであり、農民兵の暴走から始まった戦争でしたが、ミカエルはそこまで深く考えず、身近な友人を失った悲しみをルシファーにぶつけに来ていたのです。そうして中傷が続いたある時、ルシファーの前でミカエルがルシファーを罵った際に、ルシファーがそのミカエルの中傷の発言に対して反抗の気持ちを見せ、牢獄の結界を破るのではないかと思われるほどのオーラがルシファーから発せらたことがありましたが、ルシファーは自重し、今更そんなことをしては自体が混乱する、と思い、まだしばらく自ら監獄の中にいることを選びました。そうして、ある時まで、牢獄は破られることはなかったのです。というよりも、あえて、ルシファーは監獄を破らなかったのです。ルシファーからしたら自重したわけですが、ミカエルからしたら、最初は破られるかもしれないと思うほどの力を感じて少し動揺しつつも結界は無事なままで何事もなかったため、安心し、ミカエルからしたら「一度は破った相手であるから自分の方が強い筈だ、自分が張った結界が破られるわけがない」、と、自信と自尊心を高めたのです。このあたりも、ミカエルは状況をよくわかっていなかったといえます。
それからしばらく経った、ある日、ミカエルがまた来て、怒りを同様にルシファーにぶつけました。月日が経ったのにも関わらず、ミカエルは、未だに怒りに囚われていたといえます。それまではミカエルの怒りをルシファーは我慢していましたが、もう時期も経って頃合いだと思い、その時は我慢しませんでした。終戦からしばらく経っており、もう牢獄の中にいる必要はないとルシファーは自身で判断したのです。
以前に力を解放しつつも押さえた時と、最初は同じように見えました。ミカエルからすれば、ルシファーがまた前と同じようにオーラを解放させて牢獄から脱出しようと試みているが、前と同じだ、どうせまた失敗するだろう、というくらいに思っていたのです。ですが、今度はルシファーは力を押さえることなく解放し、牢獄の結界を一気に破ったのです。その時、大きな音と砂埃が舞い上がり、ミカエルは目がくらみました。その隙にルシファーは逃げることもできたのですが、仁王立ちで砂埃が落ち着くのを待ったのです。
ミカエルが張った結界など、ルシファーにとって脱出は容易でした。一方、ミカエルは自分がルシファーを実力で破ったと思っており、ルシファーより力が上と思っていますから、とても驚きました。ミカエルは「ルシファーが私の結界を破れる筈はない・・・」と思い、酷く動揺したのです。そのように動揺しつつも、対処を考えました。脱獄者は捕らえなくてはならない、と、ミカエルは最初に考えたようです。脱獄者は死刑でしたし、友人たちが亡くなったことでとても怒っていましたので、ミカエルは強力な魔法でルシファーを灰にしてもいいくらいの気持ちで、吹き飛ばすか、あるいは、弱らせた後に捕らえようとします。 ・・・その魔法もまた、激しい衝撃と光を発し、そして砂埃をまき散らしました。 ・・・視界が回復するまでの少しの時間が流れました。それはわずかな時間であるのに砂埃が落ちるまでとても長い時が経ったかのようにミカエルには感じられました。そして、砂埃が落ち着いて視界が回復してきたその時、ルシファーの姿が見え、魔法が全く効いていない、ルシファーは少しも傷ついていないことに気がつきます。ミカエル自慢の強力な魔法はルシファーには効きませんでした。これにミカエルはとても驚き、更に動揺します。何が起こったのか、ミカエルは理解できずにいました。
それでも尚、ルシファーは仁王立ちを続けていました。
そこで、ルシファーは言います。「手加減したのだろう? お主は優しい。私が復活できるように、懲らしめるくらいの威力に手加減したのだろう? 無意識で、力を制御したのであろう? だが、構わぬ。 もう私は消えて無くなってしまっても良いのだよ。お主の優しい心で手加減などしなくても良い。リミッターを外せ。私が許すのだ。力の限りを尽くせ。 時間をかけて力を一気に解放させるのだ。 私が復活できなくなるくらいまで、一息に、粉々に吹き飛ばしてはくれないだろうか? 私からのお願いだ。」
実際はミカエルはほぼ全開でしたので動揺していたのですが、「きっとそうだ。気付かぬ内に手を緩めたのだ」と思いました。そして、そのルシファーの言葉を受けて「わかった」と言い、再度、最大の力の魔法でルシファーを吹き飛ばそうとします・・・。動揺を隠しきれぬまま、今度は更に時間をかけて力を練りに練り、全力の力を込め、粉々にルシファーを吹き飛ばそうとしたのです。
長い溜めの時間が終わり、魔法の発動が終わり、強力な魔法により砂埃が立ち、大きな衝撃音と共に、ルシファーの姿は砂埃に隠れました。きっと吹き飛んだ筈です。そう、ミカエルは思いました。「終わった。これで良かったのだ。ルシファー本人の願いだ。問題ない。」魔法が終わり、気持ちが平静に戻ってきました。砂埃は長く舞っており、なかなか消えません。吹き飛んだのを見届ければ終わりだ・・・ そう思い、よく見えるようになるのを待っていたのです。やがて砂埃が消え、吹き飛んだ筈のルシファーの姿がまだそこにあった時、流石にミカエルは驚きました。しかも、ルシファーは仁王立ちで、全く防御をしていなかったのです。そこで、ミカエルは「こんな筈はない・・・」とうろたえたのです。「全力を出した筈だ。ルシファーは私より弱い筈。これはどうしたことなのだ」そのような疑問が頭を駆け巡ります。
ルシファーとの力の差を見せつけられ、しかも、茶番に付き合わされたミカエルは混乱しました。何度も「一体、どういうことなのだ?」という疑問がミカエルの中で反芻し、混乱を隠しきれませんでした。そのミカエルの動揺を見たルシファーが魔王らしい笑い声と共に、それに続きます。「クックックックックッ・・・。ミカエルよ、それで終わりか? それではこちらから行くぞ? ぼーっと突っ立っていないで、防御したらどうだ? 」それは、先ほどとはうって代わり、攻撃の前触れでした。先ほどは仁王立ちで防御しているだけでしたが、ここで初めて、攻撃に転じたのです。
その変わりようにミカエルは動揺しつつも咄嗟に防御しましたが、全く防御が役に立ちません。ミカエルの体がどんどんと崩壊して行きます・・・。 強力なルシファーの力の前でミカエルは為す術がありませんでした。やがてミカエルの断末魔が響きます。「アアアアアァァァァァ!!!!!!!!」やがて、その声も聞こえなくなり、ミカエルのコアだけが残りました。コアというのは肉切れみたいなものです。その肉切れが、少し筋肉の動きのようにぴくぴく動いていますが、もはやほとんど動くことはできませんでした。そのコアは背中の上の部分であり、それが残っていれば復活ができるのです。もちろんコアまで吹き飛ばすことができましたが、ルシファーは手加減したのです。復活できるように。
決着がつき、その場に平穏が戻ってきました。
そこ残ったのは、ミカエルのコアとルシファー、そして番兵だけでした。そして、一部始終を横で見ていた番兵にルシファーがこう言ったのです。
「伝言をお願いできないだろうか? 戦争は実際のところ私が勝つことができたのだが、犠牲を少なくするためにあえて捕まったのだ。ミカエルのコアを見ればその真実が理解できよう。この戦いは何故起きたのか、それが皆に理解できるだろうか? 多くの者たちは私(ルシファー)が戦いを仕掛けたと言うが、私は元々戦うつもりはなかった。戦いは、お主たちの心の中で生まれたのだ。そこを理解してほしい。私は、お主たち(ゼウスたち)の行動に対して、なるべく被害がないように対処していただけだ。戦いはゼウスの側からしかけ、そして、私(ルシファー)は防御していたのだ。
私はこれから別世界へと行く。そこは地球という美しい星だ。しばらく、地球の面倒を見ることに決めた。この天使界からはしばらく離れる。だから、お主たちの好きなようにすればよい。何かあったら、私を呼ぶが良い。お主はこのミカエルのコアを持って、王宮へ戻るが良い。そして、伝言を伝えるのだ」
伝言を託された番兵は言われた通りミカエルのコアを持ち、王宮へと駆け戻りました。
天使界では、ルシファーがミカエルを倒して牢獄から脱獄したことを多くの人々が知ることになり、住民たちがパニックに陥ります。捜索をしましたが、天使界には見つかりませんし、地球というのも当時はよく分からないお話でした。
ミカエルのコア
ミカエルのコアは、ルシファーにやられた後、まるで肉の切り身あるいは袋に入った猫のように動けずあがいている状態でした。それを番兵が王宮まで報告に駆けつけると共に一緒に運び、やがて、恋人だったマリア姫が引き取ったのでした。その復活には1週間以上かかりました。最初はモゾモゾと動くだけで、次第に、少しづつ人の形に戻っていったのです。実のところ、天使にとってそのようなコアだけになった姿を見せるのは恥そのものなのです。天使は基本的に堂々とした美しい姿でいることを好みますので、未防備になって動くこともままならないそのような傷ついたコアだけあるいはコア以外がかなり破損した状態になるのは、他人に見せたくない、みっともない姿だったのです。そのような姿を、恋人とはいえ、まだ未婚の状態でマリア姫にまじまじと見られてしまったミカエルは恥の概念を強く感じたのです。マリア姫は驚いた顔でずっと見守っていましたがやがてミカエルが復活したことで安堵します。
そうして、一見するとミカエルとマリア姫は元通りになったのでした。
そうして、一見するとミカエルとマリア姫は元通りになったのでした。
ルシファー、地球へ
そうして、人間の月日で言うと何十億年、何百億年もの遥か昔、とは言いましても次元を異にしておりますからそこまで昔でもないとも言えるそのような過去において、天使界からルシファーが銀河を超えて地球にやってきたのです。おそらくは天使たちはアンドロメダ銀河から地球へとやって来たように思います。実際のところ天使は5次元以上の存在ですので人間的な時間の感覚は薄いので、月日で言うと近代とも言えますし遥か昔とも言えます。それは天使にとって重要ではありません。遥か昔に、このようにしてルシファーがこの地球へとやってきました。
もともとルシファーについていた天使たちはルシファーの元に集いました。地球に天使たちが続々と集結することになります。
天使界は随分と寂しくなりましたが、それでも大勢の天使たちが天使界で暮らしていました。辛い気持ちを隠したいという心の動きもあったのか、天使界ではやがて一旦はルシファーのことは忘れられ、伝説になって行きます。とは言いましても、天使は長齢ですからゼウスもずっと健在でした。
しばらく後、天使界に再度、争いの火種ができました。
今度は、別の王がゼウスに対立したのです。やがて争いになるのは時間の問題でした。
地球の面倒を見て楽しんでいたルシファーは千里眼でそれを察知しました。
そこで、天使界のゼウスに使いを送ることにしました。次のような内容です。
「ゼウスよ。別の王との間で問題があるようだな。私が問題を解決しよう。それで仲直りとはいかないだろうか」
伝言者がゼウスに伝え、ゼウスが同意しました。
そうして、ゼウスとルシファーの謁見が実現したのです。
ルシファーが王宮の謁見の間に現れ、ゼウスに提案します。
「私が敵の王をここに連れてこよう。それで仲直りと行こうではないか」
ゼウスは合意します。
ルシファーは歩いて謁見の間から出て、扉を閉めたらすぐにテレポーテーションして敵の陣地に赴きました。
敵の謁見の間の王の前に片膝をついて跪き、謁見の仕草をしました。
敵の王はルシファーの突然の出現に驚き、いつの間に来たのか気付かなかったので「なんだ、お前は」と苛ついて無礼な口調で問いただしました。
ルシファーは顔を伏せたまま、「〇〇王でいらっしゃいますか?」と聞き、敵の王から礼儀に欠いた口調で「そうだ」と回答があるやいなや、「私はルシファーと申します。私とゼウスの元にご同行頂けますでしょうか」と言うとすぐに駆け寄り、敵の王は驚いて抵抗を試みるも一瞬で駆け寄られ、ルシファーは敵の王と共にゼウスの元にテレポーテーションしたのでした。
ルシファーとの謁見が終わったばかりの王宮の謁見室では、ゼウスと諸侯がたむろして噂話をしておりました。これからどうなるのだろうか、と。そんなところにルシファーと敵の王が突如として現れたのです。噂話が終わらぬうちにゼウスの前に敵の王がルシファーと共に差し出されたのですから、ゼウスおよび諸侯の驚きは想像以上で声が出ないほどでした。
そんな思考停止の驚きの時間の後、我に返った警備兵が敵の王に気付き、敵の王を捉えようとしました。しかし、ルシファーがそれを静止し、敵の王に問いただしました。「再度尋ねる。貴方は〇〇王でいらっしゃいますでしょうか?」その王は状況をつかめないながらも「いかにも。私は〇〇王だ」と答えました。そこでルシファーはゼウスの方を向き、「どうでしょう。〇〇王をここにお連れいたしました。これで仲直りということでよろしいかな?」と聞き、ゼウスの「うむ」という気迫のない返事で仲直りしたのでした。
ルシファーは「いや、これはめでたい。ありがとうございます。」そうお礼を言い、一旦そのまま立ち去ろうとしましたが、その横でゼウスの衛兵が〇〇王を捕らえようとしたのを見て、それを制止した上で、次のように提案しました。
「どうかの? これは私からのお願いなのだが・・・。今回はお互いに誤解などあったのだろう。何も武力を使う必要はないではないか。話し合いで解決したら如何だろうか?」と訪ねたのです。その提案に対し、この理解しがたい状況に呆気に取られていたゼウスと敵の王は「わかった」と同意したのでした。
皆が状況を理解できずに呆気に取られている間、ルシファーは「よかったよかった。これで平和が訪れる」と大声で言って満足げに笑顔で謁見の間から離れるために再度歩き出したのですが、ふと、横にある遠くの柱の近くにマリア姫と恋人のミカエルがいるのに気が付き、遠くから大声で話しかけます。
「おお。ミカエル殿ではないか。心配したぞ。ちゃんと復活できたのだな。手加減してコアを吹き飛ばさずにおいたが、きちんと復活できるか心配しておったぞ。ワハハハハ・・・」
すると、ミカエルは自信を失うかのように、俯いて、何も答えなかったのです。マリア姫はそんなミカエルを見て動揺しました。
ルシファーはそれを見届けたら、「では、さらばだ!」と叫んでテレポーテーションして去りました。そして、その後はずっとルシファーは地球の面倒を見ていたのです。
もともとルシファーについていた天使たちはルシファーの元に集いました。地球に天使たちが続々と集結することになります。
天使界は随分と寂しくなりましたが、それでも大勢の天使たちが天使界で暮らしていました。辛い気持ちを隠したいという心の動きもあったのか、天使界ではやがて一旦はルシファーのことは忘れられ、伝説になって行きます。とは言いましても、天使は長齢ですからゼウスもずっと健在でした。
しばらく後、天使界に再度、争いの火種ができました。
今度は、別の王がゼウスに対立したのです。やがて争いになるのは時間の問題でした。
地球の面倒を見て楽しんでいたルシファーは千里眼でそれを察知しました。
そこで、天使界のゼウスに使いを送ることにしました。次のような内容です。
「ゼウスよ。別の王との間で問題があるようだな。私が問題を解決しよう。それで仲直りとはいかないだろうか」
伝言者がゼウスに伝え、ゼウスが同意しました。
そうして、ゼウスとルシファーの謁見が実現したのです。
ルシファーが王宮の謁見の間に現れ、ゼウスに提案します。
「私が敵の王をここに連れてこよう。それで仲直りと行こうではないか」
ゼウスは合意します。
ルシファーは歩いて謁見の間から出て、扉を閉めたらすぐにテレポーテーションして敵の陣地に赴きました。
敵の謁見の間の王の前に片膝をついて跪き、謁見の仕草をしました。
敵の王はルシファーの突然の出現に驚き、いつの間に来たのか気付かなかったので「なんだ、お前は」と苛ついて無礼な口調で問いただしました。
ルシファーは顔を伏せたまま、「〇〇王でいらっしゃいますか?」と聞き、敵の王から礼儀に欠いた口調で「そうだ」と回答があるやいなや、「私はルシファーと申します。私とゼウスの元にご同行頂けますでしょうか」と言うとすぐに駆け寄り、敵の王は驚いて抵抗を試みるも一瞬で駆け寄られ、ルシファーは敵の王と共にゼウスの元にテレポーテーションしたのでした。
ルシファーとの謁見が終わったばかりの王宮の謁見室では、ゼウスと諸侯がたむろして噂話をしておりました。これからどうなるのだろうか、と。そんなところにルシファーと敵の王が突如として現れたのです。噂話が終わらぬうちにゼウスの前に敵の王がルシファーと共に差し出されたのですから、ゼウスおよび諸侯の驚きは想像以上で声が出ないほどでした。
そんな思考停止の驚きの時間の後、我に返った警備兵が敵の王に気付き、敵の王を捉えようとしました。しかし、ルシファーがそれを静止し、敵の王に問いただしました。「再度尋ねる。貴方は〇〇王でいらっしゃいますでしょうか?」その王は状況をつかめないながらも「いかにも。私は〇〇王だ」と答えました。そこでルシファーはゼウスの方を向き、「どうでしょう。〇〇王をここにお連れいたしました。これで仲直りということでよろしいかな?」と聞き、ゼウスの「うむ」という気迫のない返事で仲直りしたのでした。
ルシファーは「いや、これはめでたい。ありがとうございます。」そうお礼を言い、一旦そのまま立ち去ろうとしましたが、その横でゼウスの衛兵が〇〇王を捕らえようとしたのを見て、それを制止した上で、次のように提案しました。
「どうかの? これは私からのお願いなのだが・・・。今回はお互いに誤解などあったのだろう。何も武力を使う必要はないではないか。話し合いで解決したら如何だろうか?」と訪ねたのです。その提案に対し、この理解しがたい状況に呆気に取られていたゼウスと敵の王は「わかった」と同意したのでした。
皆が状況を理解できずに呆気に取られている間、ルシファーは「よかったよかった。これで平和が訪れる」と大声で言って満足げに笑顔で謁見の間から離れるために再度歩き出したのですが、ふと、横にある遠くの柱の近くにマリア姫と恋人のミカエルがいるのに気が付き、遠くから大声で話しかけます。
「おお。ミカエル殿ではないか。心配したぞ。ちゃんと復活できたのだな。手加減してコアを吹き飛ばさずにおいたが、きちんと復活できるか心配しておったぞ。ワハハハハ・・・」
すると、ミカエルは自信を失うかのように、俯いて、何も答えなかったのです。マリア姫はそんなミカエルを見て動揺しました。
ルシファーはそれを見届けたら、「では、さらばだ!」と叫んでテレポーテーションして去りました。そして、その後はずっとルシファーは地球の面倒を見ていたのです。
ルシファーがいなくなった天使界
天使界はその後、ゼウスが長らく治めましたが、やがて、ゼウスの権威が落ち、新たな王が望まれるようになってゆきます。
と言うのも、天使界の住民は遥かに進んだ精神性を持っておりましたので、やがてはルシファーの気持ちを正しく理解するに至ったのでした。そもそも、ルシファーほどの力があるならば、ずるくやれば一人ずつ倒していくこともできたものを、何をわざわざ怖い姿をして引き返させたのだ、と。それに、そもそも、ルシファーは何人を殺したというのだ? 見せしめにバラバラにした何人かそこらしか殺していないではないか。それも、かなり派手に暴れていた兵士だったというではないか。戦いの仕方にしてもわざわざ兵士を遠くまでテレポーテーションさせるという回りくどいやり方をしており、それを鑑みるに、ルシファーは戦いたくなかったのだ、という解釈に至ります。元々の争いの原因はゼウスを始め住民たちの中に眠っていた不和が原因であり、ルシファーはそれを映し出す鏡として、私たち住民全員の不和を大天使ルシファーにぶつけてしまっただけなのだ。問題は私たち一人一人の中に眠っている不和こそが争いを作り出しているのだ、と。
この頃になると、ゼウスは必ずしも清く正しい存在というわけではなく、わだかまりのある存在、感情の起伏のある(まるでギリシャ神話の神々のような)存在であると天使界で理解されるようになりました。一方、ルシファーは気高かったのです。本当に問題があったのはルシファーではなく、ゼウスなど多くの天使たちの心の方だったのだ、という共通認識が広がりました。
この理解に至ることにより、天使界では、次第にルシファー待望論が巻き起こります。ルシファーに帰ってきてもらい、天使界を治めてもらおう、と、そのような機運が高まるのです。これは実のところかなり昔からありましたが、ルシファーはしばらく地球にいましたのでそのようなことはこれまで実現しませんでした。
ルシファーはその後ずっと地球に留まり、他の星系から来た多くの生命体と共に地球を見守り、時に分霊を地球に降ろして地球の行く末をコントロールしてきました。数多くの宇宙の存在が地球に関わっていますが、そのような高度に発達した宇宙人のような存在であってもルシファーの存在に気付くまではかなりの時間を要することもあるようです。今もルシファーはこの地球に関与し続けています。
やがて、天使界の様相も変わるにつれ、ある日、マリア姫がルシファーのところにやって来ました。ルシファーからしたらマリア姫は敵方でしたのでしばらくは様子を見ていましたし、以前にマリア姫に求婚したときはOKをもらえなかったために、どういうつもりなのか様子を見ていたのです。その後、かなりの長い間、マリア姫はルシファーと共に地球を見守っています。ずっと近くにいたことで、一緒にいることが当たり前のようになり、ついにマリア姫もルシファーを選んだのだ、という共通認識が生まれていきます。とは言いましても、地球にいる間はまだ結婚しているわけではなく、近くにいるだけの間柄であったようで、それは今も変わらないようです。
天使界もすっかり変わり、かつての天使界の大戦争も伝説として語られるようになりました。
ルシファーにしても、ゼウスにしても、ミカエルにしても、今は争ってはいません。
そもそも、皆、かなり高い精神性を持った優れた存在たちなのです。
ルシファーの分霊は、時には哲学者、時には科学者、時には武将、時には政治家、時には宗教家としてこの地球を導いて来ました。
同様に、他の天使の分霊もこの地球を導いて来ました。
天使界で新たな王が望まれるようになってからはゼウスの王国は既になくなり、王不在の期間が長く続いていました。
今、ルシファーが王として天使界への帰還が待ち望まれています。
地球の人類の精神性がある程度の成長を果たし、周囲からの手助けが不要になった時、ルシファーは天使界に帰ります。同様に、大勢の天使たちも地球を離れて天使界へと戻ります。
その時、ルシファーはマリア姫と結婚し、天使界の王になるのです。その時は、どうやら近いようです。
そして、マリア姫が私の守護霊の1人なのです。マリア姫が私に昔話を語ってくれたのです。
と言うのも、天使界の住民は遥かに進んだ精神性を持っておりましたので、やがてはルシファーの気持ちを正しく理解するに至ったのでした。そもそも、ルシファーほどの力があるならば、ずるくやれば一人ずつ倒していくこともできたものを、何をわざわざ怖い姿をして引き返させたのだ、と。それに、そもそも、ルシファーは何人を殺したというのだ? 見せしめにバラバラにした何人かそこらしか殺していないではないか。それも、かなり派手に暴れていた兵士だったというではないか。戦いの仕方にしてもわざわざ兵士を遠くまでテレポーテーションさせるという回りくどいやり方をしており、それを鑑みるに、ルシファーは戦いたくなかったのだ、という解釈に至ります。元々の争いの原因はゼウスを始め住民たちの中に眠っていた不和が原因であり、ルシファーはそれを映し出す鏡として、私たち住民全員の不和を大天使ルシファーにぶつけてしまっただけなのだ。問題は私たち一人一人の中に眠っている不和こそが争いを作り出しているのだ、と。
この頃になると、ゼウスは必ずしも清く正しい存在というわけではなく、わだかまりのある存在、感情の起伏のある(まるでギリシャ神話の神々のような)存在であると天使界で理解されるようになりました。一方、ルシファーは気高かったのです。本当に問題があったのはルシファーではなく、ゼウスなど多くの天使たちの心の方だったのだ、という共通認識が広がりました。
この理解に至ることにより、天使界では、次第にルシファー待望論が巻き起こります。ルシファーに帰ってきてもらい、天使界を治めてもらおう、と、そのような機運が高まるのです。これは実のところかなり昔からありましたが、ルシファーはしばらく地球にいましたのでそのようなことはこれまで実現しませんでした。
ルシファーはその後ずっと地球に留まり、他の星系から来た多くの生命体と共に地球を見守り、時に分霊を地球に降ろして地球の行く末をコントロールしてきました。数多くの宇宙の存在が地球に関わっていますが、そのような高度に発達した宇宙人のような存在であってもルシファーの存在に気付くまではかなりの時間を要することもあるようです。今もルシファーはこの地球に関与し続けています。
やがて、天使界の様相も変わるにつれ、ある日、マリア姫がルシファーのところにやって来ました。ルシファーからしたらマリア姫は敵方でしたのでしばらくは様子を見ていましたし、以前にマリア姫に求婚したときはOKをもらえなかったために、どういうつもりなのか様子を見ていたのです。その後、かなりの長い間、マリア姫はルシファーと共に地球を見守っています。ずっと近くにいたことで、一緒にいることが当たり前のようになり、ついにマリア姫もルシファーを選んだのだ、という共通認識が生まれていきます。とは言いましても、地球にいる間はまだ結婚しているわけではなく、近くにいるだけの間柄であったようで、それは今も変わらないようです。
天使界もすっかり変わり、かつての天使界の大戦争も伝説として語られるようになりました。
ルシファーにしても、ゼウスにしても、ミカエルにしても、今は争ってはいません。
そもそも、皆、かなり高い精神性を持った優れた存在たちなのです。
ルシファーの分霊は、時には哲学者、時には科学者、時には武将、時には政治家、時には宗教家としてこの地球を導いて来ました。
同様に、他の天使の分霊もこの地球を導いて来ました。
天使界で新たな王が望まれるようになってからはゼウスの王国は既になくなり、王不在の期間が長く続いていました。
今、ルシファーが王として天使界への帰還が待ち望まれています。
地球の人類の精神性がある程度の成長を果たし、周囲からの手助けが不要になった時、ルシファーは天使界に帰ります。同様に、大勢の天使たちも地球を離れて天使界へと戻ります。
その時、ルシファーはマリア姫と結婚し、天使界の王になるのです。その時は、どうやら近いようです。
そして、マリア姫が私の守護霊の1人なのです。マリア姫が私に昔話を語ってくれたのです。
あとがき
・・・・こうして伝えられた物語は、今はほとんど知られておらず、しかし、やがては広く知られるようになる筈です。そのような伝言です。
ルシファーは誤解されているが故に、地球では、よくミカエルの名前を借りました。よって、一部でミカエルとルシファーが同一であると言われていたりするのです。本当のミカエルは基本的に地球のことには関わっておりませんが、一応は当時の戦争の英雄であったミカエルの名前を使うことこそが地球での活動をしやすくしたのです。それは今も続いています。ミカエルという名の下に、ルシファーは活動をしているのです。地球でミカエルというと、それはルシファーのことです。
性質にもそれは現れています。本来のミカエルは地球で理解されているように性急な性格ではありません。性急で真っ直ぐな性格はむしろルシファーのものです。本来のミカエルは青少年のようで、その本来のイメージが地球にも伝わっていて銅像や絵画にもそれは現れています。と言いますのも天使界からやってきた天使たちがそのイメージを伝えたからです。ですが、地球で活動しているミカエルとはルシファーのことで、本来のミカエルは天使界にいて地球にはほとんど関わっていないのです。ですから、地球でミカエルというとそれはルシファーのことなわけです。とは言いましても、そのイメージとしては元々の青少年の英雄像が伝わっている面もあります。
そして、ルシファーは誤解されていますが、地球を今、管理しているのはルシファーなのです。一部ではブラザーフッドとも呼ばれている存在の大本となるルシファー。その光の存在は絶大なる力および未来を見通す力があります。そして、その願いはというと人々の幸せです。それを実現した時、天使たちは役目を終えて自分の国、自分の星へと帰るのです。
今の地球は、当時、ルシファーを誤解してそのまま地球に来た者、状況を理解している者、それらが混在しています。ルシファーを慕って追いかけてきた天使たちが今の地球を管理しますが、当時、天使界で戦争が起きた時にルシファーを誤解して敵対したまま地球に追いかけてきてルシファーに対する敵対心をかつて持っていた天使もいました。それらの天使は霊体もいれば人として生きている者もそれなりにいて、堕天使として悪魔のような生活を送っている者もいるのです。実のところルシファーは最初から光の存在で、その栄光は輝いていたのです。しかし、誤解した天使たちが大勢いて、追いかけてきた天使たちのうち幾分かが堕落して堕天使として悪魔のような存在になってしまったのです。世間ではルシファーが悪魔だと思われていますが、そのようなことはなく、実際は、ルシファーを誤解して地球に来た天使たちが堕落して悪魔になってしまっているのです。その地球にいる堕天使の悪魔とはルシファーのことではなく、むしろ、元々善の側であった筈のゼウスの側の天使たちなのです。
そして、その悪魔までをもルシファーは救済しようとしています。救済した後は、ルシファーを初めとした天使たちは、この地球が天使をはじめ多くの存在の手により救われて統一され平和になるのを見届けてから、自分の国、自分の星へと帰ろうとしています。今はその過渡期です。あともう少ししたら天使たちはこの地球から基本的にはいなくなり、地球は人間たち管理する星になります。去る前に、ルシファーを初めとした大天使たちは地球を救い、悪魔になった堕天使たちをも救おうとしているのです。
実のところ、天使界で大戦争が起こった時、多くの天使たちが憎しみに囚われました。あの(元々の)ミカエルですらそうでした。前に書きましたように、牢に入ったルシファーを前にして、(元々の)ミカエルはメラメラと憎しみをあらわにさせ「ルシファーよ、おまえが仲間を殺したのだ。なんて酷い悪魔なのだ」と何度も何度も罵ったのです。一方、ルシファーは冷静そのものでした。そして上に書いた通りの結果になったのです。(元々の)ミカエルのみならず、多くの天使がこの時に憎しみや怒りというものを経験しました。そして、その流れが悪魔というものを生み出したのです。元々のルシファーは誤解されていて本当は戦いを好まず、戦いを避けるために悪魔のような姿をしたり、時に酷い兵士をやり玉に挙げて見せしめに残虐な殺し方をしたものの、それは、大勢の命を守るための行動でした。ルシファーは演技をしていただけでしたが、その、悪魔という概念だけが残ってしまい、多くの他の天使たちが闇堕ちしたわけです。
そして、地球に来た多くの天使たちがその憎しみや怒りというものから逃れられず、堕天使として悪魔のような存在となりました。一方、ルシファーは最初から栄光と愛と光に満ちていました。ルシファーはあまり言葉数が多くなく、誤解されがちでした。今もその傾向があります。しかし、ルシファーは次第に天使たちに理解されるようになり、良い存在として今は認知されています。元々、誤解であった。それが今の天使界にいる天使たちの共通認識になりつつあります。とは言いましても、あまり事情がわからず地球に追いかけてしまった天使たちはそこまで理解が進んでおらず、単に闇堕ちしてしまっただけの堕天使も多くいるわけです。
ですので、今も地球には「ルシファーに騙された」と思っている堕天使たちが大勢いるわけです。「ルシファーは悪魔になったふりをしているだけで、本当はルシファーは光を保っており、悪魔となった堕天使たちは騙された」みたいなお話を昔からたまに聞きますが、それは、ある面では真実を反映しているものの、堕天使たちは本当のことをよくは分かっていなくてそのように理解されてきたのです。とは言うものの、次第に状況は理解されつつあります。堕天使たちが光を取り戻す段階に来ているのです。
ルシファーは天使界の戦争で悪だと誤解されていたが最初から善であり今も善であり、一方、ゼウスや(本来の)ミカエルは元々は善とみなされていた天使たちは実のところ精神に未熟な面があってその一部は闇堕ちして堕天使となり悪になってしまったわけです。本来は、そのような単純なお話なのです。
改めて言及しますが、一部で昔から言われている、「ルシファーは悪魔のふりをして自分だけ光の存在を保っている。他の天使たちは騙されている。ルシファーに騙されて悪魔になってしまった天使たちが多くいる」みたいなお話は、一部の天使たちがそのように誤解をした、という面と、人間の側が状況をよく理解せずに曲解している、というお話なのです。確かに多くの天使たちはルシファーのことを誤解しておりましたが、それは、よく話題になる「ルシファーが悪魔かどうか、悪魔のふりをしているだけのかどうか」という疑問は表面的なお話で、重要なのは、多くの天使たちがルシファーの行動を当初は理解できなかったということなのです。ルシファーは戦いの被害を最小限にするために怖い悪魔の振る舞いをしたのであり、本当にルシファーが悪魔的だったわけではなかったわけです。むしろ、ルシファーと敵対していた、表立っては善とみなされる天使のゼウスあるいはその他の天使たちの心にこそ問題があり、(本来の)ミカエルも含めて心に葛藤の種が元々あり、その結果、戦いの被害に対して強い憎しみを抱いていたと言えます。ルシファーはその点、冷静でした。ですので、ゼウスの軍隊は自分から戦いを始めた筈なのに戦いで精神が疲弊していったのです。そして、その、元々ゼウス側で「善」であった筈の天使たちがルシファーを追って地球に来たとき、元々抱いていた憎しみの精神が顕現化し、悪魔のような存在になってしまった天使もいたのです。ここは理解が難しいところで、何度も言及と説明が必要な箇所かと思います。言ったところで理解がなかなか進まない堕天使たちが大勢いるからです。さらっと言ったところでスルーされてしまうのです。そのくらい、堕天使たちは闇の中にいて真実を認知する能力が落ちていたりします。
しかし、ルシファーはそのような、墜ちてしまった天使たちをも助けようとしています。ルシファーには大勢の天使たちが仲間として集い、救済活動をしています。それは地球規模の活動であり、様々なところに関与しています。また、天使のみならず、地球で修行して天使たちの活動を助けるに至った仙人や聖者たちもいます。大勢の存在が堕天使に手を伸ばし、堕天使が天使に戻り聖なる存在として天使界に帰還すべく準備が進められています。
一方、普通に手を差し伸べるほかにも、最近は今までやったことのないやり方も試みています。具体的には、ルシファー自身の分霊を地球に下ろし、本来はする必要のあまりない低級な泥臭い経験と苦労を分霊にさせた上で、ある程度の闇を経験し理解し、分霊がそこから上がる道筋を見出した上で、その歩みを他の堕天使たちに示すことで、他の天使たちがそれを辿って悪魔的な精神から脱却できるように導く、という方法すら試みて堕天使を救おうとしています。これは当初は他の天使たちに理解されませんでした。このような他の天使の無理解は度々あるのですが、ここでもルシファーの行動がまたもしばらくは理解されずにいましたが、実は、この行動こそが(地球の)天と地を結ぶものであり、地上界と天上界を結び、人々の意識を分離から統合のワンネスに導くものであると最近ようやく理解されつつあります。実のところ昔のスピリチュアルは高次のことを主に扱ってきており、低次の物理的なものと分離をしていたのです。ですが、ルシファーのこのような行動が天と地を結ぶものとして実を結びつつあります。それにより、地球の全体が統合に向かうのです。それが今後の流れです。ルシファーの下ろした分霊が「地」を経験し、元々「天」であった天使がそうして「地」を経験することで、天と地の統合が起きるのです。ある意味、堕天使たちは「地」を極限にまで経験していたともいえて、大いなる創造主(天使よりも上)の視点からすれば、それこそがこれから起こるであろう天と地の統合の下地となるのです。その統合のきっかけを作るのがルシファーのとある分霊たちなのです。
そして、たまに聞く「地球は悪魔に支配されている。悪魔に管理されている」ということも、同様に誤解なわけです。ルシファーは最初から精神性の高い崇高な存在です。ルシファーは、地球を平和に導こうとしています。それに留まらず、堕天使たちをも救おうとしているわけです。ルシファーは管理しているとはいえ、支配者ではありません。地球は箱庭のようなものです。地球の人々が幸せに生き生きと精神性を謳歌できるよう、人の自由意志を尊重しているのです。ですから自由な人間は時に愚かなことをしますが、そこから学んで平和に導くのがルシファーの意図なわけです。
それは、よく聞く「ディープステート」ですとか「レプティリアン」とか、そういうお話とは天使は次元を異にしています。天使たちの善は純粋な崇高な善であり、悪の場合も同様に崇高な悪です。世間で噂されているような安っぽい陰謀論や欲望とは無縁であるといえます。時にそのように誤解されることもあるようですが、根本は全く違っていますし、天使たちはそのような世間では悪と思われるような存在をも含めて全ての存在をコントロールする立場であり、よって、必要とあらば時に天使たちはそのような次元の低い存在の意識にすら入り込んで世界の情勢を動かしていることもあります。その時、国王あるいは政治家はたまた何らかのリーダー等である当人たちは自分で選択して行動したと思っていても、時に、天使たちの意識で動かされているのです。そのように、意識の背後で動いているのが天使たちです。ですから度々天使は誤解されますが、天使からしたら地上の人間は「駒」でもありますが、誤解してほしくはないのは自由意志はあくまでも人間にあるのであり、天使が地上の人間に関与して示唆を与えるのは、あくまでも行動指針であるわけです。その意志に従って動くと人間は気持ちよくなり、行動しないと気持ち悪くなる、そのような導きです。その行動は世間の道徳と合致している場合もあればそうでないときもあり、それは、大いなる目的のために行われます。ですから、時にディープステートだとかレプレィリアンとかいう誤解を受けるのですが、そのような低次の存在や団体とは次元を異にしているのが天使です。
そして、ルシファーは、多くの宇宙人から接触を受け、調整をもしています。物理次元に近い宇宙人はルシファーの意識を認知できないですが、それなりに発達した宇宙人はルシファーのことを認知でき、そうすると、ルシファーが管理者であるということは宇宙人の成長の度合いに応じて相応に理解されています。
ルシファーが地球を助けているという実例として、二〇世紀のとある時、地球が太陽からの影響で全人類が滅亡する危機がありました。その時、宇宙人の連合が話し合って、どのように助けるか、助けないか、話し合いが行われました。結果、1人も助からないのならば介入を許可する、ということで、介入といいつつ、とある壮大な実験がなされたのです。それはまるでスタートレックの物語のように、宇宙の科学者が巨大な宇宙船を使って地球を助けようと試みたわけです。それは地球を助けるという名目ではありましたが科学実験でもあり、うまくいって助かる保証は何もなかったのですが、1人も助かる可能性がないのであれば、ということでその実験は許可されたのです。そして、今、人類が存続しているということはそれが成功したといことであります。更には、宇宙人からすると、それは奇跡的に成功した・・・ と思われていて、当然その結果に大変喜んでいるわけですが、単に成功したというよりは文字通り過去に見ない珍しい実験であり、ほとんど初めての試みがこのような実際の惑星で事前検証らしきものも大してなくいきなり本番でほぼ完璧に成功したということで、文字通り、奇跡に近いわけです。その成果を見て、宇宙人は、宇宙の連合による盛大な素晴らしい成果で地球は救われた・・・ なんて素晴らしいことなのだ・・・ 我々の技術は素晴らしい・・・ としばらく思っていたのですが、実のところ確かにそういう面は多分にあるのですが普通に行っていたら失敗するくらいの精度の低い実験的処置であったわけですので、それが成功するというのは冷静に考えればおかしいわけです。何かの介入がないのであれば普通は失敗するくらいの実験的な処置でありました。そして、実のところ、その実験を背後で補佐したのがルシファーで、ルシファーは時空を行き来できますから未来を見た上で、きちんとその実験が成功して地球が救われるように、当人には気付かれない意識の力で調整したのです。当初は宇宙人もそのことに気がつかなかったのです。ですから、ルシファーがいなければ今頃、地球は既に滅亡していたのです。その介入は当事者の意識に入り込むことによって行われ、当人たちは自分がやっていると思い込んでいますけど、実のところ、意識の介入があったのです。それはざっくばらんに言えば神の意識と当人たちは認識したかもしれませんが、実は、ルシファーの意識だったわけです。そして、その介入により地球は救われたのです。ルシファーは自分たちがやったと主張することなく、成果は宇宙人たちの手柄となりました。本当のところに気付く者は希です。そのくらいルシファーのいる領域は高次元であり、宇宙人であってもその存在に気付く者は少ないわけです。このように、救済のための活動を人知れずして行っているのがルシファーを頂点とした天使たちです。地球を救ったと思っている宇宙人の背後に、こうしてルシファーを初めとした天使たちが関わっているのです。
自分で助けたと思っている宇宙人のみならず、その情報を幾分か受け取った地球のスピリチュアルな人やカルト団体が、あたかも自分たちが地球を救ったかのように喧伝して誇りにしていたりします。ですが、それは実態を理解していない地球人の狭い見識であると言えます。確かに物理次元において誰かが動かなければ物事は変わりませんから宇宙人の役割は重要でした。そして、宇宙には自由の法則がありますから宇宙人が勝手に地球に関与することはできず、地球の側からまず宇宙に対して「宇宙から地球に関わってもよい」という許可を出す必要があるわけで、そのような意味において地球のスピリチュアルな人やカルト団体の人あるいは普通の人が意識において許可を出すことは某か必要なわけですが、地球人ができるのはその程度のことで、実際に行動するのは宇宙人であり、その背後で天使が調整して初めて実験が成功し、地球が救われたのです。
基本的に天使は地球の運命に直接関わりません。次元が違うので関われません。今も昔も基本的には地球は人間たちのものです。ですから、天使が支配しているわけではありません。あくまでもルシファーは地球を、半分は興味本位、そしてもう半分は人々の生活と精神をよりよくするための奉仕として関わっています。ですから、地球の選択はあくまでも基本は人間たちが行うわけで、それ故に、様々な悲惨なことも起こるのです。そして、それを修正すべく介入するのが天使なわけです。天使は未来を見れますから、人々が悲しいことや嬉しいこと、その全てを基本的に受け入れています。そして、未来を見た上で、よりよき方向へと導いています。ただし、そのためには人々の理解というものが重要で、あまり介入しすぎると人々の理解が不足して停滞する、ということが起こりますので、悲しいことや悲惨なことでも学びのためになすがままにさせて、その上で、方向性として導く、ということが行われているわけです。基本的には人々の自由意志を尊重しており、スピリチュアルでよく言われている「無意識を書き換える」とか「集合意識に働きかける」みたいなお話には天使は関わっておらず、むしろそのような無意識に関与すべきではないという姿勢すらあります。天使の関与はもっと直接的にキーマンの意識の中に介入して行われます。天使は基本的に高次ではあるものの、関与するときは人の意識で介入して直接的に具体的に行われるわけです。それは、「無意識」とか「集合意識」というようにふわっとしたお話ではなく、具体性のあるものです。介入とはいっても、世間の陰謀論で言われれているディープステート(DS)などとは天使は無関係です。地球を支配しようとしている人間や宇宙人がいるのは物理的世界に近いところのお話であり、天使とは次元を異にしています。ただし、天使が地球に介入する時に必要があればそういう人を選んで(その人の)意識に入り込むこともありますが、それは、誰に対しても起こりえることです。
時々「天使は自由意志がない」というお話を聞くことがありますが、天使にもきちんと自由意志がありますのでこれは誤解です。天使は人間の自由意志を尊重しているからこそ基本的に口出しをしないのです。天使は時空を超えた認知がありますから、人間にとって良いことも悪いことも後に学びがあることを知っています。学びが続けられなくなるほど破滅的な結果になる場合は介入することもありますが基本的には人間の自由にさせているのです。
又、人間にとっての無意識の領域は、天使にとっての顕在意識です。ですから人間の側からすると「天使は自由意志がない」みたいな誤解も(自由という観点とは別の意味で)生まれますけど、又、それは波動領域が異なるということであり、天使の自由意志は人間の通常の意識領域で認知できない故にそのような無理解が生まれるわけで、天使にもきちんと意思があるわけです。
そして、天使が人間の意思に関与・介入してくるときは人間の波動領域に降りてくる形になります。通常の人間の意識で(通常は)天使の意識を認知できないだけのお話であるわけですが、それが何故か「天使には意思がない」みたいな意味不明なお話になっています。それは、何でも理解できて知覚できる筈だという人間の側のエゴがそのように都合の良いように解釈してしまっているのかなと思われます。実際は、ある程度の意識の変化といいますか静寂が深まって認知が広がらないと天使のような波動や声は認知できないわけですが、とは言いましても、天使の側から介入してくれば普通の人間でも自分の意思として混同しつつも天使の意識を受けることはできるわけです。どちらかが何らかの形で歩み寄らないとお互いに意思疎通はできないわけです。人間が修行をして天使の領域にまで波動を高めるか、あるいは、天使が意図的に介入するのか、どちらかです。
天使も一応は宇宙人といえば宇宙人ですが、住んでいる波動領域が異なっています。普通に言われている宇宙人は宇宙連合ですとか銀河連盟とかありますけど、一般的な宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)は割と物理次元に近いところの存在です。天使は半霊とも半物質ともいうべき存在で、通常の意識では認知できませんが形はあります。宇宙のことと言ったとき、宇宙人も天使も由来は宇宙ではありますけど普通に宇宙というと物質界に近いところを指すことが一般的で、スピリチュアルで普通に宇宙人で言いますと宇宙連合や銀河連盟など物理世界に近いところに存在している存在を意味していることが大半なのです。一方、天使はといいますと半分くらい物質といえばそうですけど半霊でありますから、個としての意識を持っている状態としては最高位に近いところにあり、もちろんそれよりも高次の意識というものもありますけどそれ以上になりますと全体意識のようになってしまいますので、個としては天使はほぼ最高の意識状態にいるわけです。ですから、そこらで言われている宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)より天使の方が住んでいる領域が高次であるわけです。そうでありますから、普通の宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)に天使たちが関与する時は、意識の接触(という形による介入)という方法を取るのです。あたかも宇宙人は自分でやっているかのように思ってはいても、実は、天使たちの意識によって動かされている、という時があるのです。そのような介入の仕方を天使たちは行います。実は、この介入の仕方は普通の人間に対してでも同じで、人間の意識に天使が介入する場合と、宇宙人の意識に天使が介入する場合は似ているわけです。そういう意味で、人間と宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)は(いろいろな存在がいますけど、物理次元に近い存在で関して言えば)天使から見るとそこまで変わらない、という面もあります。人間と宇宙人の間では意識のレベルの違いは確かにありますけど、天使から見ると五十歩百歩であるわけです。
そういうとわかりにくいかもしれませんが、宇宙船という形態を見ればその違いがよくわかります。宇宙連合とか銀河連盟とか物理次元に近い宇宙人たちは宇宙船を必要とします。その宇宙船がなければ、宇宙空間に放り出されたらその宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)は死んでしまうわけです。
一方、天使たちは宇宙船を必要とせず、ルシファーを初めとした天使たちは地球の軌道上に生身のまま、留まっています。天界といえばそうですが、人間の天界というわけでもなく、文字通り、地球の三次元空間上に、物理次元の地球の軌道上に半霊・半人のような姿で宙に浮いているわけです。特に隔離された空間があるわけでもなく、基本は、地球の軌道上に浮いています。そして、地球の各所に散らばっている天使たちが度々その軌道上に行って、打ち合わせをしたりするのです。はたまた、宇宙人がその存在に気付いてその領域に近づき、コンタクトすることもあります。
普通の人が宇宙船と聞くと「高度に発達した科学技術」というイメージを持たれるかと思います。その結果、「宇宙船があるということは高度に発達した文明で、宇宙船がない文明(人間や天使)は原始的」と思われるかもしれませんが実態は逆で、宇宙船がなければ自らの命を保てないということは原始的な文明およびその程度の意識発達の段階にいるのであり、宇宙船がなくても命を宇宙で保てる天使というのは高度に発達した文明および意識の状態なわけです。このあたり、あべこべに感じられる人もおられるかもしれません。とは言いましても、このあたりの考え方は存在によって違いますので、宇宙船で守られなくては生きていけない肉体を持った存在でありながら自分たちが最高の存在だと思っている宇宙人もおられます。自由な意見と見識が宇宙では尊重されますから、そのように自称される考え方を否定するものではありません。このあたりは、自分自身の認識と考え方が自分の価値観を決め、それによって自らが進むべき方向も定まるのです。
天使と宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)とのテレパシーの方法も違います。宇宙船にはテレパシー装置があって想念による言葉のテレパシーが簡単に行うことができて、それを使えば(文字通り)「どんな人間」であろうとも宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)はテレパシー交信が行えますし、それははっきりとした言葉で伝わりますので聞き取りやすいです。一方、天使の方はというと上に書きましたようにどちらかが某かの意図をもって歩み寄らないと意識の交換ができず、よって、人間と天使とのテレパシーはそうそう起こらない上に、聞き取りにくいものになりがちです。宇宙人でも天使でもテレパシーとしてではなくオーラ交換により情報伝達ということも行われますけど、ここで言っているのは言葉やイメージなどによるテレパシー交信のことです。天使同士はテレパシーのようなあるいは言葉のような意識の介在でコミュニケーションがなされますが、そのやり方は人間にもできるものではあるものの、人間にとっては少し難しいものになりますのでそうそう起こらなかったり聞き取りにくかったりするわけです。地球でチャネリングと言われているものの多くが宇宙人のテレパシー装置を使ったものであるように思います。それは、とてもとても誰にとっても聞き取りやすいからです。天使や神様の声は、もっと、遠くの方から「こだま」のように響いてくるので聞こえにくい一方で、宇宙船のテレパシー装置の声は自分が思考する想念と同じあるいはもっとはっきりとした心の声で聞こえます。
ですから、コミュニケーションしやすいという点からも基本的に人間が関与するのは物理的な体を持つ宇宙人であることが多いわけですが、体を持たない存在である天使などと関与することもあるわけです。地球で修行をして仙人のようになった人が肉体を離れて半霊半人になり、(体を持つ宇宙人とではなく)天使と共にこの地球の進化(地球に生きている人たちの意識の進化)を助ける活動をしていることもあるのです。天使と活動を共にしている仙人や聖者たちは肉体を持たずして活動していることが多いです。それは、地上にいる人間にとってはかなり真面目に正当に修行しなければ辿り着けない領域であります。昨今のスピリチュアルでは表面的なことが多く、せいぜい物理的な体を持つ宇宙人と接触するに至ることがほとんどのように思いますし、その宇宙人と領域を重なるようにしてデーヴァター(いわゆる神々)の領域もあり、ここで言うデーヴァターの神々は個を保った神でありますけど、スピリチュアルが成長して最初に至る領域は神といっても地上に近いところのどろどろとした神であり、宇宙人とは言ってもだいたいがその領域で、そこを抜けて上界に辿り着くと天使あるいは上位の神々の存在する領域に至ることができます。古来の方法あるいは昨今でも真面目に修行をすれば天使の領域に辿り着けるわけです。
又、天使が地球を助けている実例を挙げますと、最近で言うと2000年問題とかありましたけど騒がれた割には大したことも起こらなかったわけですが、これもまた天使が未来を見据えた上であらかじめ技術者の意識に入り込んでインスピレーションを与えることで問題を検出および修正されました。ですから表立っては技術者のお手柄なわけですけど、世界は多種多様なシステムがあるのにそのいずれも大きな問題がなかった、というのは実は異常なことなのです。何かどこがしか問題が起きている筈であったものを天使の介入により2000年問題は回避されたのです。そのように、背後で天使の関与があることで地球は良い方向に導かれています。これにしても、どこぞやのカルトや宇宙人が2000年問題回避を自分が手柄かのように成果泥棒していますけど、そのように、自分に都合の良いように解釈して言う人(カルト)はいつの時代にもいるものです。そんな意味不明な「地球を救った」系のカルトやスピリチュアル団体とは全く領域の異なる高次元で天使は動いています。カルトなどは、せいぜい噂を聞いたとかインスピレーションを受けたとかその程度の理解で成果泥棒していることが大半なわけですが、実際には背後で天使が動いているのです。そして、その中心にいるのはいつもルシファーです。天使の側の自由意志によって地球を助けているわけです。宇宙の「自由の法則」はどうなのだ、ということがここで疑問に上がるかもしれませんけど、実際のところ、ルシファーは地球の誕生の頃からずっと長く地球を観察・保護していますので、ルシファーには関与する権利があるわけです。
一方、宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)は高度なコンピュータがありますからある程度の未来予知というものもできますが、それは天使のやり方とは異なるものです。天使は実際に時空を超えて見聞きして調整することができますが、宇宙人のやり方は微かな粒子の情報を元にして未来を見据えている技術的なやり方なわけです。そして、その情報を元に地球の人に情報を下ろしてサポートしていたりします。地球にいる人で宇宙人とコンタクトを取っているという人がいろいろなことが分かったりするのは、こうして宇宙船の高度なコンピュータのサポートが背後にあったりします。一方、天使は時空を超えることができますから過去や未来を見据えることができますが、基本的に天使は未来や過去を地球人に教えるということはしません。天使の考えとしては、全ては学びであるのだから失敗も何もないと考えており、人が学ぶ機会を奪ってしまうのは良くないために関与はしない、という基本姿勢を取っています。それよりも、良い方向へと進むように天使が人間にインスピレーションを与えて深い学びへと導く、ということが行われています。
昨今、宇宙人とコンタクトを取っているとか自称している方がぼちぼちおられますけど、基本的にそれは物理的な体を持つ宇宙人のことが多いように思われます。そのような場合、本来はすべきではない宇宙からのコンタクトを非公式に行っている、良くない宇宙人である可能性がそれなりにあるわけですが、当の宇宙人は自分でそんなことを言うわけもありません。宇宙人とコンタクトをしている本人にその宇宙人コミュニティとの関係があるならばともかく、あまり推奨されないことであります。時に本人は自信満々で何の疑問もないこともあるようです。特に自称元宇宙人と思っていて宇宙人とコンタクトを取っている人は自分のことがよくわかっていなくて危険で、どちらにせよ、あまり褒められたことではないと思います。当人たちは特別なことをした感があってご満悦なことも多いようですが、惑星の人類には自由が保障されているので宇宙から干渉してはいけないという宇宙の基本ルールのことがある程度わかっている人であっても尚、自分は選ばれた存在だとか優れた存在だとかいう理由で理屈をつけた上で宇宙人とのコンタクトを正当化しようとする人も中にはいるわけですけど、そういう主観的でどうとでも解釈できるような理由はあまり関係なくて、昔からその宇宙人コミュニティとの関係があるかないかという点が正しいコンタクトかどうかという判断基準のほとんどを占めていて、そうでない場合は地球の大統領とか有力国の党首とかならそういうコンタクトもありますけど、基本的にはほとんどの場合に普通の人にはコンタクトはなくて、実のところ元宇宙人の魂であったとしても地球に転生する前の関係を保つことは希で、コンタクトがあるとすればルールを破っている悪い宇宙人である可能性が大いにあるわけです。本当に転生前からの繋がりがあるのであれば、単に古い友人・知人に再会したというだけで至って普通に接するわけですけど、記憶もきちんとなければ自分が何者かもわからないで、ただ単に宇宙人とのコンタクトをしたことを好き勝手に解釈している人が割といらっしゃるわけです。ルールを破っている悪い宇宙人がいるとしても、そういう宇宙人たち当人たちは地球人に対しては良い宇宙人のふりをしていたりしますから、あまりよく分かっていない人が宇宙人とコンタクトをするべきではないと思います。とは言いましても、そういうのがある時は一方的に宇宙人の方から来ますから地球人の側からすると翻弄されるわけで、そんなときにこんな基本ルールなんて気にしていられない、考慮していられない状況になることが多いように思われます。となればこうして注意してもあまり意味がないことかもしれませんけど、宇宙人からコンタクトがないからと言って全く気にする必要がない、ということは押さえておく必要があります。物理的な体を持った宇宙人にも良い宇宙人はいて、良い宇宙人も様々な理由で地球にコンタクトをすることがあることは事実ではありますけど、そうだからといって「自分が選ばれた」などと考えるのは愚かで、「たまたま」目に付いたからだと思うくらいがちょうど良いかと思われます。人間が動物の生態を観察するときは、たまたまそこにいた個体を観察するでしょう。それと同じです。動物の側から「おお。俺って特別な動物なんだ」と思ったかの態度を取っていたら、なんだこれ、と面白がられる程度のお話でしかないわけです。ですが、基本的には宇宙からのコンタクトはないわけです。それは、コンタクトする必要がある場合にはするけれども、必要がないのでしない、という、そのくらいのお話なわけです。
又、宇宙船はあまり目に見えないのですが、それと高次元かどうかというお話は少し異なります。物理的な宇宙人は宇宙船に乗っていて、宇宙船の技術で遮蔽および次元を変える、位相をずらす、というようなことをして物理次元との接触をしないようにすることができますが、それと天使が高次元にいるというのは別のお話です。宇宙船は丸ごと技術的に変えているのであって、一方、天使は宇宙船を必要としません。
そのように、物理次元に存在している宇宙人がいます。一方、天使はスピリット・霊体として高次元に存在しています。
そして、天使が行っていることには、統合のための活動があります。それは奉仕の活動です。その大本にもルシファーがいます。それは光と闇の統合でもあります。世間でたまに聞く、光と闇の対決により光が勝つ、とか、そういうお話ではありません。元々はワンネスであり、天使界が統合される、ということは、それは、光と闇が統合される、ということなのです。光と闇とが対決しているのは少し次元が低いお話で、そういう世界も確かにありますが、統合はそれよりも高い意識の次元で行われます。その統合は既に天使界で起こっていて、天使界の戦争は遙か昔に終わっていますし、天使たちが地球を離れて天使界(の星)へと戻ることでその統合が完結するのです。そして、それと同期するかのように、天使界の世界の意識に影響を受けてこの地球にいる人たちの意識も変わり、地球が統一され平和が訪れます。それは近い(とは言っても何十年単位で起こるもの)と言えます。それは自然に起こるというよりは積極的な天使の介入により世界の統一政府を作って統合するように働きかける計画があるわけです。
物理的世界に近い宇宙人(特に宇宙連合)はかつてオリオン大戦などをして戦いを繰り広げてきて、地球でもその争いを続けていて、それが光と闇の対決という形を取ったりしていますが、それが今、ここ地球で統合の一つの形に至りつつあります。天使界にしても遙か昔に不調和が起こり、それが今、統合に向かっています。それぞれの次元で統合が起き始めているのです。今後、天使たちの誘導により物理世界が融合に向かう、という流れがあります。
地球にいる多くの宇宙人はオリオン大戦で敵味方に分かれて戦ったために地球でも不和の状態になっています。一方、天使はオリオン大戦に関わってはいませんので、どちらの側にもつかず、中立を保つことができます。実際、天使は両方の側の中に積極的に関わり、状況を理解しようとしてきました。プレアデスの先遣隊に付き添って遙か古代からの苦労を見てきたり、時に同じ時代に生まれて人生を共にしたこともありました。一方、堕天使と呼ばれている人たちはオリオン大戦での闇側の有り様を学びました。オリオン大戦を争った当人たちが(光と闇の)統合をすることが難しくても、天使がその先駆けとなって統合を果たし、その姿を見せることでオリオン大戦以来ずっと戦い続けている人たちが統合に向かうことができるようになるのです。天使たちは、しなくてもよい苦労を引き受け、光と闇の体現者と(一時的に)なってそこから統合していく、ひな形としての役割を果たしていくのです。
これが今の現状です。
今は過渡期であり、ルシファーをはじめとした大天使たちは、地球での活動の大詰めの段階に来ています。地球が天使たちによって救われて平和になった後、やがて地球からほとんどの天使たちが姿を消します。そうして、地球は人間たちの星になるのです。それがルシファーを初めとした天使たちの意思です。
これは、一見すると「地球を支配している存在が地球が離れる」かのような誤解を生じさせるかもしれません。実態はそのような誤解とは異なるものです。地球を今まで救っていた高次の存在が地球に住む人たちの自立を見届けた後に地球を離れるのです。
このことを聞いて誤解した一部の地球の人は「やった!これで地球は俺たち(人間たち、支配者)のものだ」と喜ぶようになる、と予言されています。ですが、そのように権力者が自分勝手に好き放題させないように政治システムを整える、ということを天使たちは計画しています。それにより世界は平和に保たれるのです。
高次の存在が地球を離れた後は、地球の上から、ある程度、高次元のスピリチュアルなお話は減ることになります。ある程度は残りますが、地球上のスピリチュアルは今よりも均一になります。今はスピリチュアル的にかなり高い人とかなり低い人が混在していますが、その時になれば、ある程度のレベルの均一さが整うことになるわけです。それは良い面もあれば悪い面もあり、今は何か起こっても許容されたり許される、みたいなことが相手の度量に応じて時折行われていますが、その時になると、当事者の両者のスピリチュアルなレベルが同一であるからこそ、すぐに解決せずに(一見すると)もめる、話がなかなかまとまらない、という状況にもなったりします。とは言いましても、当人たちにとってそこまで問題にはならないようで、今の世の中が続くだけのように一見すると見えるでしょう。その時になれば極端に問題のある程度の低い人と接触する機会は減ることになり、トータルには問題が生じにくい状態になると言えます。一方で、極端に何故か不思議と許される、ということが少なくなり、相応に相手からの反応が返ってくることによって理に叶った報いをしなくてはならなくなります。ですから、何故か許されるような不思議な状況が減る反面、均一化された淡々とした世界になるのです。それが、高次の存在が地球を離れた後に起こることです。ただ、それはまだ先であると言えます。その頃になれば地球育ちのスピリチュアルが育ってきており、それに加えてシリウスなどから移住してきた宇宙人がそれを助け、高次の存在が減っていったとしても地球の平和は保たれることと思います。ですから、天使がいなくなったとしても、あまり心配しなくても良いように思われます。
そのように天使が地球を離れるために、100年くらい前までは積極的に関与してきたことを次第に辞め、地球の人たちによる自立を促す、ということがなされています。今まではスピリチュアルや政治などで直接的に関与していたものを、なるべく関与せずに、時間がかかっても自分たちで解決させようとしているのです。それは一見すると後戻りのように見えるかもしれませんが、自立を促す天使の愛によって見守られていると言えるでしょう。100年くらい前までは、なかなか変わらなかったりすると天使たちが強引に変える、ということが行われていましたが、最近は減っていて、なるべく自分で理解して行動した上で解決させようとしているのです。それも、今後天使が地球を離れるために、今のうちから、地球の自立を促しているわけです。
多くの地球の人が、天使たちと一緒に天使の星へと移動する、とも予見されています。その多くは地球で天使の転生者と関わりを持った人たちであり、天使の導きに従って天使の世界へと一緒に行くことになるのです。それは自由意志によってなされ、希望すれば行くことができます。
宇宙には性別があるようなないような文明も沢山ありますが、天使の世界は男女の性別が強く残る世界です。それは性欲という意味ではなく、男性は立派な貴族のような振る舞いを目指し、女性は300%女性性Maxでお姫様のような振る舞いを目指す世界です。それは貴族の社交界のようなものでもありますが、天使にも農民はいますので必ずしもそのような存在だけではありません。天使にとって男は男らしく立派にいて、女性は女性らしくこの世の最高の女性を目指す、実際にそのように生活する、という世界になっています。それが性に合う人は天使界は向いているかもしれません。
天使の女性はわかりやすくて女神のような存在ですが、天使の男性はどちらかというと中間性のように一見すると見えますが、実際は美しい気高い男性性です。これは性別がないのとは違い、男性性で波動が高い、というのが天使の特徴です。このあたり、天使のことがよくわかっていない人から天使の男性がLGBT扱いされてしまうこともあるような気がしますが、そもそも基本が違いすぎるので理解できないのも無理はないと思います。LGBTのお話とは全く違うのです。天使は割と天使同士か、あるいは、女性性が高い女神のような女性に惹かれる天使の男性が多いように思います。よって、女性性が普通な人には興味があまりないため女性に興味がないのではと勘違いされている男性が一定数いるわけです。もともと天使の社会は女性は女性らしくありますから、そこらにいる普通の女性では物足りないわけです。天使の女性に関しても同様で、男性も女性にも優しく接するのでレズかと勘違いされることもあるような気がしますが、これまた男性の場合と同様に単なる勘違いで、女性性がとても強いだけのお話なわけです。性欲という意味では天使は割と普通ですけどそれに加えて普遍的な愛も備わっていて(性欲ではない)隣人愛が強く表に出ているのが天使の特徴です。とは言いましても基本は普通の日本人とそこまで変わりませんけど、女性性と男性性とが強く表れるのが天使の特徴なわけです。好き、という感覚で言うならば基本的には誰のことも好きであり最初から好きであり普遍的な愛を他人に感じていますので、地球的な恋愛としての好きということがよく分からないのも天使の特徴だったりします。天使にとっては振るまいが重要で、好きというのは(性欲よりも)紳士・レディの普段の姿を見て異性に惚れることが多いように思います。特に宮殿に住んでいるような天使は、振る舞いやマナーにとても気を遣います。礼儀というものを重んじます。今の地球の人を天使が見ると、特に女性に対して「レディとしての振るまいがなっていない」、と思うことが多いようです。
そして、今後、地球には残りたい人が残り、天使界へと戻りたい人は戻るのです。多くの大天使は基本的に天使界へと戻ります。その後、基本的には地球の人たちがこの惑星・地球を管理し、うまくいけば新しい政治思想および地球の大統領が選出され地球が統一され、その後約300年はその延長線上の社会が続くことでしょう。その後も基本的には平和が続くと予想されていますが、今から気にしても仕方がないことです。
他のタイムラインの社会も作られ、そちらでは共栄圏の名の下に衣食住に苦労しない社会(とは言いましても別の苦労はあります)になるでしょう。
そのほぼ全てに天使の関与があるわけです。そして、その中心にルシファーがいます。ルシファーを初めとした天使たちが地球を離れた後も、助けを呼べば来てくれます。とは言いましても、今後しばらくした後は地球は自分自信で管理することになります。天使の活動は大詰めを迎えている、と言いますか、天使は時空を超えますので、地球の時間軸で言うとまだまだ続くことになります。天使の意識としては、もうすぐ、というのは今後100年前後のことと、更には別のタイムラインにおいて数百年(過去からのやり直しも含む)という範囲が地球の活動の最後として計画されているようです。
ルシファーは誤解されているが故に、地球では、よくミカエルの名前を借りました。よって、一部でミカエルとルシファーが同一であると言われていたりするのです。本当のミカエルは基本的に地球のことには関わっておりませんが、一応は当時の戦争の英雄であったミカエルの名前を使うことこそが地球での活動をしやすくしたのです。それは今も続いています。ミカエルという名の下に、ルシファーは活動をしているのです。地球でミカエルというと、それはルシファーのことです。
性質にもそれは現れています。本来のミカエルは地球で理解されているように性急な性格ではありません。性急で真っ直ぐな性格はむしろルシファーのものです。本来のミカエルは青少年のようで、その本来のイメージが地球にも伝わっていて銅像や絵画にもそれは現れています。と言いますのも天使界からやってきた天使たちがそのイメージを伝えたからです。ですが、地球で活動しているミカエルとはルシファーのことで、本来のミカエルは天使界にいて地球にはほとんど関わっていないのです。ですから、地球でミカエルというとそれはルシファーのことなわけです。とは言いましても、そのイメージとしては元々の青少年の英雄像が伝わっている面もあります。
そして、ルシファーは誤解されていますが、地球を今、管理しているのはルシファーなのです。一部ではブラザーフッドとも呼ばれている存在の大本となるルシファー。その光の存在は絶大なる力および未来を見通す力があります。そして、その願いはというと人々の幸せです。それを実現した時、天使たちは役目を終えて自分の国、自分の星へと帰るのです。
今の地球は、当時、ルシファーを誤解してそのまま地球に来た者、状況を理解している者、それらが混在しています。ルシファーを慕って追いかけてきた天使たちが今の地球を管理しますが、当時、天使界で戦争が起きた時にルシファーを誤解して敵対したまま地球に追いかけてきてルシファーに対する敵対心をかつて持っていた天使もいました。それらの天使は霊体もいれば人として生きている者もそれなりにいて、堕天使として悪魔のような生活を送っている者もいるのです。実のところルシファーは最初から光の存在で、その栄光は輝いていたのです。しかし、誤解した天使たちが大勢いて、追いかけてきた天使たちのうち幾分かが堕落して堕天使として悪魔のような存在になってしまったのです。世間ではルシファーが悪魔だと思われていますが、そのようなことはなく、実際は、ルシファーを誤解して地球に来た天使たちが堕落して悪魔になってしまっているのです。その地球にいる堕天使の悪魔とはルシファーのことではなく、むしろ、元々善の側であった筈のゼウスの側の天使たちなのです。
そして、その悪魔までをもルシファーは救済しようとしています。救済した後は、ルシファーを初めとした天使たちは、この地球が天使をはじめ多くの存在の手により救われて統一され平和になるのを見届けてから、自分の国、自分の星へと帰ろうとしています。今はその過渡期です。あともう少ししたら天使たちはこの地球から基本的にはいなくなり、地球は人間たち管理する星になります。去る前に、ルシファーを初めとした大天使たちは地球を救い、悪魔になった堕天使たちをも救おうとしているのです。
実のところ、天使界で大戦争が起こった時、多くの天使たちが憎しみに囚われました。あの(元々の)ミカエルですらそうでした。前に書きましたように、牢に入ったルシファーを前にして、(元々の)ミカエルはメラメラと憎しみをあらわにさせ「ルシファーよ、おまえが仲間を殺したのだ。なんて酷い悪魔なのだ」と何度も何度も罵ったのです。一方、ルシファーは冷静そのものでした。そして上に書いた通りの結果になったのです。(元々の)ミカエルのみならず、多くの天使がこの時に憎しみや怒りというものを経験しました。そして、その流れが悪魔というものを生み出したのです。元々のルシファーは誤解されていて本当は戦いを好まず、戦いを避けるために悪魔のような姿をしたり、時に酷い兵士をやり玉に挙げて見せしめに残虐な殺し方をしたものの、それは、大勢の命を守るための行動でした。ルシファーは演技をしていただけでしたが、その、悪魔という概念だけが残ってしまい、多くの他の天使たちが闇堕ちしたわけです。
そして、地球に来た多くの天使たちがその憎しみや怒りというものから逃れられず、堕天使として悪魔のような存在となりました。一方、ルシファーは最初から栄光と愛と光に満ちていました。ルシファーはあまり言葉数が多くなく、誤解されがちでした。今もその傾向があります。しかし、ルシファーは次第に天使たちに理解されるようになり、良い存在として今は認知されています。元々、誤解であった。それが今の天使界にいる天使たちの共通認識になりつつあります。とは言いましても、あまり事情がわからず地球に追いかけてしまった天使たちはそこまで理解が進んでおらず、単に闇堕ちしてしまっただけの堕天使も多くいるわけです。
ですので、今も地球には「ルシファーに騙された」と思っている堕天使たちが大勢いるわけです。「ルシファーは悪魔になったふりをしているだけで、本当はルシファーは光を保っており、悪魔となった堕天使たちは騙された」みたいなお話を昔からたまに聞きますが、それは、ある面では真実を反映しているものの、堕天使たちは本当のことをよくは分かっていなくてそのように理解されてきたのです。とは言うものの、次第に状況は理解されつつあります。堕天使たちが光を取り戻す段階に来ているのです。
ルシファーは天使界の戦争で悪だと誤解されていたが最初から善であり今も善であり、一方、ゼウスや(本来の)ミカエルは元々は善とみなされていた天使たちは実のところ精神に未熟な面があってその一部は闇堕ちして堕天使となり悪になってしまったわけです。本来は、そのような単純なお話なのです。
改めて言及しますが、一部で昔から言われている、「ルシファーは悪魔のふりをして自分だけ光の存在を保っている。他の天使たちは騙されている。ルシファーに騙されて悪魔になってしまった天使たちが多くいる」みたいなお話は、一部の天使たちがそのように誤解をした、という面と、人間の側が状況をよく理解せずに曲解している、というお話なのです。確かに多くの天使たちはルシファーのことを誤解しておりましたが、それは、よく話題になる「ルシファーが悪魔かどうか、悪魔のふりをしているだけのかどうか」という疑問は表面的なお話で、重要なのは、多くの天使たちがルシファーの行動を当初は理解できなかったということなのです。ルシファーは戦いの被害を最小限にするために怖い悪魔の振る舞いをしたのであり、本当にルシファーが悪魔的だったわけではなかったわけです。むしろ、ルシファーと敵対していた、表立っては善とみなされる天使のゼウスあるいはその他の天使たちの心にこそ問題があり、(本来の)ミカエルも含めて心に葛藤の種が元々あり、その結果、戦いの被害に対して強い憎しみを抱いていたと言えます。ルシファーはその点、冷静でした。ですので、ゼウスの軍隊は自分から戦いを始めた筈なのに戦いで精神が疲弊していったのです。そして、その、元々ゼウス側で「善」であった筈の天使たちがルシファーを追って地球に来たとき、元々抱いていた憎しみの精神が顕現化し、悪魔のような存在になってしまった天使もいたのです。ここは理解が難しいところで、何度も言及と説明が必要な箇所かと思います。言ったところで理解がなかなか進まない堕天使たちが大勢いるからです。さらっと言ったところでスルーされてしまうのです。そのくらい、堕天使たちは闇の中にいて真実を認知する能力が落ちていたりします。
しかし、ルシファーはそのような、墜ちてしまった天使たちをも助けようとしています。ルシファーには大勢の天使たちが仲間として集い、救済活動をしています。それは地球規模の活動であり、様々なところに関与しています。また、天使のみならず、地球で修行して天使たちの活動を助けるに至った仙人や聖者たちもいます。大勢の存在が堕天使に手を伸ばし、堕天使が天使に戻り聖なる存在として天使界に帰還すべく準備が進められています。
一方、普通に手を差し伸べるほかにも、最近は今までやったことのないやり方も試みています。具体的には、ルシファー自身の分霊を地球に下ろし、本来はする必要のあまりない低級な泥臭い経験と苦労を分霊にさせた上で、ある程度の闇を経験し理解し、分霊がそこから上がる道筋を見出した上で、その歩みを他の堕天使たちに示すことで、他の天使たちがそれを辿って悪魔的な精神から脱却できるように導く、という方法すら試みて堕天使を救おうとしています。これは当初は他の天使たちに理解されませんでした。このような他の天使の無理解は度々あるのですが、ここでもルシファーの行動がまたもしばらくは理解されずにいましたが、実は、この行動こそが(地球の)天と地を結ぶものであり、地上界と天上界を結び、人々の意識を分離から統合のワンネスに導くものであると最近ようやく理解されつつあります。実のところ昔のスピリチュアルは高次のことを主に扱ってきており、低次の物理的なものと分離をしていたのです。ですが、ルシファーのこのような行動が天と地を結ぶものとして実を結びつつあります。それにより、地球の全体が統合に向かうのです。それが今後の流れです。ルシファーの下ろした分霊が「地」を経験し、元々「天」であった天使がそうして「地」を経験することで、天と地の統合が起きるのです。ある意味、堕天使たちは「地」を極限にまで経験していたともいえて、大いなる創造主(天使よりも上)の視点からすれば、それこそがこれから起こるであろう天と地の統合の下地となるのです。その統合のきっかけを作るのがルシファーのとある分霊たちなのです。
そして、たまに聞く「地球は悪魔に支配されている。悪魔に管理されている」ということも、同様に誤解なわけです。ルシファーは最初から精神性の高い崇高な存在です。ルシファーは、地球を平和に導こうとしています。それに留まらず、堕天使たちをも救おうとしているわけです。ルシファーは管理しているとはいえ、支配者ではありません。地球は箱庭のようなものです。地球の人々が幸せに生き生きと精神性を謳歌できるよう、人の自由意志を尊重しているのです。ですから自由な人間は時に愚かなことをしますが、そこから学んで平和に導くのがルシファーの意図なわけです。
それは、よく聞く「ディープステート」ですとか「レプティリアン」とか、そういうお話とは天使は次元を異にしています。天使たちの善は純粋な崇高な善であり、悪の場合も同様に崇高な悪です。世間で噂されているような安っぽい陰謀論や欲望とは無縁であるといえます。時にそのように誤解されることもあるようですが、根本は全く違っていますし、天使たちはそのような世間では悪と思われるような存在をも含めて全ての存在をコントロールする立場であり、よって、必要とあらば時に天使たちはそのような次元の低い存在の意識にすら入り込んで世界の情勢を動かしていることもあります。その時、国王あるいは政治家はたまた何らかのリーダー等である当人たちは自分で選択して行動したと思っていても、時に、天使たちの意識で動かされているのです。そのように、意識の背後で動いているのが天使たちです。ですから度々天使は誤解されますが、天使からしたら地上の人間は「駒」でもありますが、誤解してほしくはないのは自由意志はあくまでも人間にあるのであり、天使が地上の人間に関与して示唆を与えるのは、あくまでも行動指針であるわけです。その意志に従って動くと人間は気持ちよくなり、行動しないと気持ち悪くなる、そのような導きです。その行動は世間の道徳と合致している場合もあればそうでないときもあり、それは、大いなる目的のために行われます。ですから、時にディープステートだとかレプレィリアンとかいう誤解を受けるのですが、そのような低次の存在や団体とは次元を異にしているのが天使です。
そして、ルシファーは、多くの宇宙人から接触を受け、調整をもしています。物理次元に近い宇宙人はルシファーの意識を認知できないですが、それなりに発達した宇宙人はルシファーのことを認知でき、そうすると、ルシファーが管理者であるということは宇宙人の成長の度合いに応じて相応に理解されています。
ルシファーが地球を助けているという実例として、二〇世紀のとある時、地球が太陽からの影響で全人類が滅亡する危機がありました。その時、宇宙人の連合が話し合って、どのように助けるか、助けないか、話し合いが行われました。結果、1人も助からないのならば介入を許可する、ということで、介入といいつつ、とある壮大な実験がなされたのです。それはまるでスタートレックの物語のように、宇宙の科学者が巨大な宇宙船を使って地球を助けようと試みたわけです。それは地球を助けるという名目ではありましたが科学実験でもあり、うまくいって助かる保証は何もなかったのですが、1人も助かる可能性がないのであれば、ということでその実験は許可されたのです。そして、今、人類が存続しているということはそれが成功したといことであります。更には、宇宙人からすると、それは奇跡的に成功した・・・ と思われていて、当然その結果に大変喜んでいるわけですが、単に成功したというよりは文字通り過去に見ない珍しい実験であり、ほとんど初めての試みがこのような実際の惑星で事前検証らしきものも大してなくいきなり本番でほぼ完璧に成功したということで、文字通り、奇跡に近いわけです。その成果を見て、宇宙人は、宇宙の連合による盛大な素晴らしい成果で地球は救われた・・・ なんて素晴らしいことなのだ・・・ 我々の技術は素晴らしい・・・ としばらく思っていたのですが、実のところ確かにそういう面は多分にあるのですが普通に行っていたら失敗するくらいの精度の低い実験的処置であったわけですので、それが成功するというのは冷静に考えればおかしいわけです。何かの介入がないのであれば普通は失敗するくらいの実験的な処置でありました。そして、実のところ、その実験を背後で補佐したのがルシファーで、ルシファーは時空を行き来できますから未来を見た上で、きちんとその実験が成功して地球が救われるように、当人には気付かれない意識の力で調整したのです。当初は宇宙人もそのことに気がつかなかったのです。ですから、ルシファーがいなければ今頃、地球は既に滅亡していたのです。その介入は当事者の意識に入り込むことによって行われ、当人たちは自分がやっていると思い込んでいますけど、実のところ、意識の介入があったのです。それはざっくばらんに言えば神の意識と当人たちは認識したかもしれませんが、実は、ルシファーの意識だったわけです。そして、その介入により地球は救われたのです。ルシファーは自分たちがやったと主張することなく、成果は宇宙人たちの手柄となりました。本当のところに気付く者は希です。そのくらいルシファーのいる領域は高次元であり、宇宙人であってもその存在に気付く者は少ないわけです。このように、救済のための活動を人知れずして行っているのがルシファーを頂点とした天使たちです。地球を救ったと思っている宇宙人の背後に、こうしてルシファーを初めとした天使たちが関わっているのです。
自分で助けたと思っている宇宙人のみならず、その情報を幾分か受け取った地球のスピリチュアルな人やカルト団体が、あたかも自分たちが地球を救ったかのように喧伝して誇りにしていたりします。ですが、それは実態を理解していない地球人の狭い見識であると言えます。確かに物理次元において誰かが動かなければ物事は変わりませんから宇宙人の役割は重要でした。そして、宇宙には自由の法則がありますから宇宙人が勝手に地球に関与することはできず、地球の側からまず宇宙に対して「宇宙から地球に関わってもよい」という許可を出す必要があるわけで、そのような意味において地球のスピリチュアルな人やカルト団体の人あるいは普通の人が意識において許可を出すことは某か必要なわけですが、地球人ができるのはその程度のことで、実際に行動するのは宇宙人であり、その背後で天使が調整して初めて実験が成功し、地球が救われたのです。
基本的に天使は地球の運命に直接関わりません。次元が違うので関われません。今も昔も基本的には地球は人間たちのものです。ですから、天使が支配しているわけではありません。あくまでもルシファーは地球を、半分は興味本位、そしてもう半分は人々の生活と精神をよりよくするための奉仕として関わっています。ですから、地球の選択はあくまでも基本は人間たちが行うわけで、それ故に、様々な悲惨なことも起こるのです。そして、それを修正すべく介入するのが天使なわけです。天使は未来を見れますから、人々が悲しいことや嬉しいこと、その全てを基本的に受け入れています。そして、未来を見た上で、よりよき方向へと導いています。ただし、そのためには人々の理解というものが重要で、あまり介入しすぎると人々の理解が不足して停滞する、ということが起こりますので、悲しいことや悲惨なことでも学びのためになすがままにさせて、その上で、方向性として導く、ということが行われているわけです。基本的には人々の自由意志を尊重しており、スピリチュアルでよく言われている「無意識を書き換える」とか「集合意識に働きかける」みたいなお話には天使は関わっておらず、むしろそのような無意識に関与すべきではないという姿勢すらあります。天使の関与はもっと直接的にキーマンの意識の中に介入して行われます。天使は基本的に高次ではあるものの、関与するときは人の意識で介入して直接的に具体的に行われるわけです。それは、「無意識」とか「集合意識」というようにふわっとしたお話ではなく、具体性のあるものです。介入とはいっても、世間の陰謀論で言われれているディープステート(DS)などとは天使は無関係です。地球を支配しようとしている人間や宇宙人がいるのは物理的世界に近いところのお話であり、天使とは次元を異にしています。ただし、天使が地球に介入する時に必要があればそういう人を選んで(その人の)意識に入り込むこともありますが、それは、誰に対しても起こりえることです。
時々「天使は自由意志がない」というお話を聞くことがありますが、天使にもきちんと自由意志がありますのでこれは誤解です。天使は人間の自由意志を尊重しているからこそ基本的に口出しをしないのです。天使は時空を超えた認知がありますから、人間にとって良いことも悪いことも後に学びがあることを知っています。学びが続けられなくなるほど破滅的な結果になる場合は介入することもありますが基本的には人間の自由にさせているのです。
又、人間にとっての無意識の領域は、天使にとっての顕在意識です。ですから人間の側からすると「天使は自由意志がない」みたいな誤解も(自由という観点とは別の意味で)生まれますけど、又、それは波動領域が異なるということであり、天使の自由意志は人間の通常の意識領域で認知できない故にそのような無理解が生まれるわけで、天使にもきちんと意思があるわけです。
そして、天使が人間の意思に関与・介入してくるときは人間の波動領域に降りてくる形になります。通常の人間の意識で(通常は)天使の意識を認知できないだけのお話であるわけですが、それが何故か「天使には意思がない」みたいな意味不明なお話になっています。それは、何でも理解できて知覚できる筈だという人間の側のエゴがそのように都合の良いように解釈してしまっているのかなと思われます。実際は、ある程度の意識の変化といいますか静寂が深まって認知が広がらないと天使のような波動や声は認知できないわけですが、とは言いましても、天使の側から介入してくれば普通の人間でも自分の意思として混同しつつも天使の意識を受けることはできるわけです。どちらかが何らかの形で歩み寄らないとお互いに意思疎通はできないわけです。人間が修行をして天使の領域にまで波動を高めるか、あるいは、天使が意図的に介入するのか、どちらかです。
天使も一応は宇宙人といえば宇宙人ですが、住んでいる波動領域が異なっています。普通に言われている宇宙人は宇宙連合ですとか銀河連盟とかありますけど、一般的な宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)は割と物理次元に近いところの存在です。天使は半霊とも半物質ともいうべき存在で、通常の意識では認知できませんが形はあります。宇宙のことと言ったとき、宇宙人も天使も由来は宇宙ではありますけど普通に宇宙というと物質界に近いところを指すことが一般的で、スピリチュアルで普通に宇宙人で言いますと宇宙連合や銀河連盟など物理世界に近いところに存在している存在を意味していることが大半なのです。一方、天使はといいますと半分くらい物質といえばそうですけど半霊でありますから、個としての意識を持っている状態としては最高位に近いところにあり、もちろんそれよりも高次の意識というものもありますけどそれ以上になりますと全体意識のようになってしまいますので、個としては天使はほぼ最高の意識状態にいるわけです。ですから、そこらで言われている宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)より天使の方が住んでいる領域が高次であるわけです。そうでありますから、普通の宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)に天使たちが関与する時は、意識の接触(という形による介入)という方法を取るのです。あたかも宇宙人は自分でやっているかのように思ってはいても、実は、天使たちの意識によって動かされている、という時があるのです。そのような介入の仕方を天使たちは行います。実は、この介入の仕方は普通の人間に対してでも同じで、人間の意識に天使が介入する場合と、宇宙人の意識に天使が介入する場合は似ているわけです。そういう意味で、人間と宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)は(いろいろな存在がいますけど、物理次元に近い存在で関して言えば)天使から見るとそこまで変わらない、という面もあります。人間と宇宙人の間では意識のレベルの違いは確かにありますけど、天使から見ると五十歩百歩であるわけです。
そういうとわかりにくいかもしれませんが、宇宙船という形態を見ればその違いがよくわかります。宇宙連合とか銀河連盟とか物理次元に近い宇宙人たちは宇宙船を必要とします。その宇宙船がなければ、宇宙空間に放り出されたらその宇宙人(宇宙連合や銀河連盟)は死んでしまうわけです。
一方、天使たちは宇宙船を必要とせず、ルシファーを初めとした天使たちは地球の軌道上に生身のまま、留まっています。天界といえばそうですが、人間の天界というわけでもなく、文字通り、地球の三次元空間上に、物理次元の地球の軌道上に半霊・半人のような姿で宙に浮いているわけです。特に隔離された空間があるわけでもなく、基本は、地球の軌道上に浮いています。そして、地球の各所に散らばっている天使たちが度々その軌道上に行って、打ち合わせをしたりするのです。はたまた、宇宙人がその存在に気付いてその領域に近づき、コンタクトすることもあります。
普通の人が宇宙船と聞くと「高度に発達した科学技術」というイメージを持たれるかと思います。その結果、「宇宙船があるということは高度に発達した文明で、宇宙船がない文明(人間や天使)は原始的」と思われるかもしれませんが実態は逆で、宇宙船がなければ自らの命を保てないということは原始的な文明およびその程度の意識発達の段階にいるのであり、宇宙船がなくても命を宇宙で保てる天使というのは高度に発達した文明および意識の状態なわけです。このあたり、あべこべに感じられる人もおられるかもしれません。とは言いましても、このあたりの考え方は存在によって違いますので、宇宙船で守られなくては生きていけない肉体を持った存在でありながら自分たちが最高の存在だと思っている宇宙人もおられます。自由な意見と見識が宇宙では尊重されますから、そのように自称される考え方を否定するものではありません。このあたりは、自分自身の認識と考え方が自分の価値観を決め、それによって自らが進むべき方向も定まるのです。
天使と宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)とのテレパシーの方法も違います。宇宙船にはテレパシー装置があって想念による言葉のテレパシーが簡単に行うことができて、それを使えば(文字通り)「どんな人間」であろうとも宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)はテレパシー交信が行えますし、それははっきりとした言葉で伝わりますので聞き取りやすいです。一方、天使の方はというと上に書きましたようにどちらかが某かの意図をもって歩み寄らないと意識の交換ができず、よって、人間と天使とのテレパシーはそうそう起こらない上に、聞き取りにくいものになりがちです。宇宙人でも天使でもテレパシーとしてではなくオーラ交換により情報伝達ということも行われますけど、ここで言っているのは言葉やイメージなどによるテレパシー交信のことです。天使同士はテレパシーのようなあるいは言葉のような意識の介在でコミュニケーションがなされますが、そのやり方は人間にもできるものではあるものの、人間にとっては少し難しいものになりますのでそうそう起こらなかったり聞き取りにくかったりするわけです。地球でチャネリングと言われているものの多くが宇宙人のテレパシー装置を使ったものであるように思います。それは、とてもとても誰にとっても聞き取りやすいからです。天使や神様の声は、もっと、遠くの方から「こだま」のように響いてくるので聞こえにくい一方で、宇宙船のテレパシー装置の声は自分が思考する想念と同じあるいはもっとはっきりとした心の声で聞こえます。
ですから、コミュニケーションしやすいという点からも基本的に人間が関与するのは物理的な体を持つ宇宙人であることが多いわけですが、体を持たない存在である天使などと関与することもあるわけです。地球で修行をして仙人のようになった人が肉体を離れて半霊半人になり、(体を持つ宇宙人とではなく)天使と共にこの地球の進化(地球に生きている人たちの意識の進化)を助ける活動をしていることもあるのです。天使と活動を共にしている仙人や聖者たちは肉体を持たずして活動していることが多いです。それは、地上にいる人間にとってはかなり真面目に正当に修行しなければ辿り着けない領域であります。昨今のスピリチュアルでは表面的なことが多く、せいぜい物理的な体を持つ宇宙人と接触するに至ることがほとんどのように思いますし、その宇宙人と領域を重なるようにしてデーヴァター(いわゆる神々)の領域もあり、ここで言うデーヴァターの神々は個を保った神でありますけど、スピリチュアルが成長して最初に至る領域は神といっても地上に近いところのどろどろとした神であり、宇宙人とは言ってもだいたいがその領域で、そこを抜けて上界に辿り着くと天使あるいは上位の神々の存在する領域に至ることができます。古来の方法あるいは昨今でも真面目に修行をすれば天使の領域に辿り着けるわけです。
又、天使が地球を助けている実例を挙げますと、最近で言うと2000年問題とかありましたけど騒がれた割には大したことも起こらなかったわけですが、これもまた天使が未来を見据えた上であらかじめ技術者の意識に入り込んでインスピレーションを与えることで問題を検出および修正されました。ですから表立っては技術者のお手柄なわけですけど、世界は多種多様なシステムがあるのにそのいずれも大きな問題がなかった、というのは実は異常なことなのです。何かどこがしか問題が起きている筈であったものを天使の介入により2000年問題は回避されたのです。そのように、背後で天使の関与があることで地球は良い方向に導かれています。これにしても、どこぞやのカルトや宇宙人が2000年問題回避を自分が手柄かのように成果泥棒していますけど、そのように、自分に都合の良いように解釈して言う人(カルト)はいつの時代にもいるものです。そんな意味不明な「地球を救った」系のカルトやスピリチュアル団体とは全く領域の異なる高次元で天使は動いています。カルトなどは、せいぜい噂を聞いたとかインスピレーションを受けたとかその程度の理解で成果泥棒していることが大半なわけですが、実際には背後で天使が動いているのです。そして、その中心にいるのはいつもルシファーです。天使の側の自由意志によって地球を助けているわけです。宇宙の「自由の法則」はどうなのだ、ということがここで疑問に上がるかもしれませんけど、実際のところ、ルシファーは地球の誕生の頃からずっと長く地球を観察・保護していますので、ルシファーには関与する権利があるわけです。
一方、宇宙人(宇宙連合、銀河連盟)は高度なコンピュータがありますからある程度の未来予知というものもできますが、それは天使のやり方とは異なるものです。天使は実際に時空を超えて見聞きして調整することができますが、宇宙人のやり方は微かな粒子の情報を元にして未来を見据えている技術的なやり方なわけです。そして、その情報を元に地球の人に情報を下ろしてサポートしていたりします。地球にいる人で宇宙人とコンタクトを取っているという人がいろいろなことが分かったりするのは、こうして宇宙船の高度なコンピュータのサポートが背後にあったりします。一方、天使は時空を超えることができますから過去や未来を見据えることができますが、基本的に天使は未来や過去を地球人に教えるということはしません。天使の考えとしては、全ては学びであるのだから失敗も何もないと考えており、人が学ぶ機会を奪ってしまうのは良くないために関与はしない、という基本姿勢を取っています。それよりも、良い方向へと進むように天使が人間にインスピレーションを与えて深い学びへと導く、ということが行われています。
昨今、宇宙人とコンタクトを取っているとか自称している方がぼちぼちおられますけど、基本的にそれは物理的な体を持つ宇宙人のことが多いように思われます。そのような場合、本来はすべきではない宇宙からのコンタクトを非公式に行っている、良くない宇宙人である可能性がそれなりにあるわけですが、当の宇宙人は自分でそんなことを言うわけもありません。宇宙人とコンタクトをしている本人にその宇宙人コミュニティとの関係があるならばともかく、あまり推奨されないことであります。時に本人は自信満々で何の疑問もないこともあるようです。特に自称元宇宙人と思っていて宇宙人とコンタクトを取っている人は自分のことがよくわかっていなくて危険で、どちらにせよ、あまり褒められたことではないと思います。当人たちは特別なことをした感があってご満悦なことも多いようですが、惑星の人類には自由が保障されているので宇宙から干渉してはいけないという宇宙の基本ルールのことがある程度わかっている人であっても尚、自分は選ばれた存在だとか優れた存在だとかいう理由で理屈をつけた上で宇宙人とのコンタクトを正当化しようとする人も中にはいるわけですけど、そういう主観的でどうとでも解釈できるような理由はあまり関係なくて、昔からその宇宙人コミュニティとの関係があるかないかという点が正しいコンタクトかどうかという判断基準のほとんどを占めていて、そうでない場合は地球の大統領とか有力国の党首とかならそういうコンタクトもありますけど、基本的にはほとんどの場合に普通の人にはコンタクトはなくて、実のところ元宇宙人の魂であったとしても地球に転生する前の関係を保つことは希で、コンタクトがあるとすればルールを破っている悪い宇宙人である可能性が大いにあるわけです。本当に転生前からの繋がりがあるのであれば、単に古い友人・知人に再会したというだけで至って普通に接するわけですけど、記憶もきちんとなければ自分が何者かもわからないで、ただ単に宇宙人とのコンタクトをしたことを好き勝手に解釈している人が割といらっしゃるわけです。ルールを破っている悪い宇宙人がいるとしても、そういう宇宙人たち当人たちは地球人に対しては良い宇宙人のふりをしていたりしますから、あまりよく分かっていない人が宇宙人とコンタクトをするべきではないと思います。とは言いましても、そういうのがある時は一方的に宇宙人の方から来ますから地球人の側からすると翻弄されるわけで、そんなときにこんな基本ルールなんて気にしていられない、考慮していられない状況になることが多いように思われます。となればこうして注意してもあまり意味がないことかもしれませんけど、宇宙人からコンタクトがないからと言って全く気にする必要がない、ということは押さえておく必要があります。物理的な体を持った宇宙人にも良い宇宙人はいて、良い宇宙人も様々な理由で地球にコンタクトをすることがあることは事実ではありますけど、そうだからといって「自分が選ばれた」などと考えるのは愚かで、「たまたま」目に付いたからだと思うくらいがちょうど良いかと思われます。人間が動物の生態を観察するときは、たまたまそこにいた個体を観察するでしょう。それと同じです。動物の側から「おお。俺って特別な動物なんだ」と思ったかの態度を取っていたら、なんだこれ、と面白がられる程度のお話でしかないわけです。ですが、基本的には宇宙からのコンタクトはないわけです。それは、コンタクトする必要がある場合にはするけれども、必要がないのでしない、という、そのくらいのお話なわけです。
又、宇宙船はあまり目に見えないのですが、それと高次元かどうかというお話は少し異なります。物理的な宇宙人は宇宙船に乗っていて、宇宙船の技術で遮蔽および次元を変える、位相をずらす、というようなことをして物理次元との接触をしないようにすることができますが、それと天使が高次元にいるというのは別のお話です。宇宙船は丸ごと技術的に変えているのであって、一方、天使は宇宙船を必要としません。
そのように、物理次元に存在している宇宙人がいます。一方、天使はスピリット・霊体として高次元に存在しています。
そして、天使が行っていることには、統合のための活動があります。それは奉仕の活動です。その大本にもルシファーがいます。それは光と闇の統合でもあります。世間でたまに聞く、光と闇の対決により光が勝つ、とか、そういうお話ではありません。元々はワンネスであり、天使界が統合される、ということは、それは、光と闇が統合される、ということなのです。光と闇とが対決しているのは少し次元が低いお話で、そういう世界も確かにありますが、統合はそれよりも高い意識の次元で行われます。その統合は既に天使界で起こっていて、天使界の戦争は遙か昔に終わっていますし、天使たちが地球を離れて天使界(の星)へと戻ることでその統合が完結するのです。そして、それと同期するかのように、天使界の世界の意識に影響を受けてこの地球にいる人たちの意識も変わり、地球が統一され平和が訪れます。それは近い(とは言っても何十年単位で起こるもの)と言えます。それは自然に起こるというよりは積極的な天使の介入により世界の統一政府を作って統合するように働きかける計画があるわけです。
物理的世界に近い宇宙人(特に宇宙連合)はかつてオリオン大戦などをして戦いを繰り広げてきて、地球でもその争いを続けていて、それが光と闇の対決という形を取ったりしていますが、それが今、ここ地球で統合の一つの形に至りつつあります。天使界にしても遙か昔に不調和が起こり、それが今、統合に向かっています。それぞれの次元で統合が起き始めているのです。今後、天使たちの誘導により物理世界が融合に向かう、という流れがあります。
地球にいる多くの宇宙人はオリオン大戦で敵味方に分かれて戦ったために地球でも不和の状態になっています。一方、天使はオリオン大戦に関わってはいませんので、どちらの側にもつかず、中立を保つことができます。実際、天使は両方の側の中に積極的に関わり、状況を理解しようとしてきました。プレアデスの先遣隊に付き添って遙か古代からの苦労を見てきたり、時に同じ時代に生まれて人生を共にしたこともありました。一方、堕天使と呼ばれている人たちはオリオン大戦での闇側の有り様を学びました。オリオン大戦を争った当人たちが(光と闇の)統合をすることが難しくても、天使がその先駆けとなって統合を果たし、その姿を見せることでオリオン大戦以来ずっと戦い続けている人たちが統合に向かうことができるようになるのです。天使たちは、しなくてもよい苦労を引き受け、光と闇の体現者と(一時的に)なってそこから統合していく、ひな形としての役割を果たしていくのです。
これが今の現状です。
今は過渡期であり、ルシファーをはじめとした大天使たちは、地球での活動の大詰めの段階に来ています。地球が天使たちによって救われて平和になった後、やがて地球からほとんどの天使たちが姿を消します。そうして、地球は人間たちの星になるのです。それがルシファーを初めとした天使たちの意思です。
これは、一見すると「地球を支配している存在が地球が離れる」かのような誤解を生じさせるかもしれません。実態はそのような誤解とは異なるものです。地球を今まで救っていた高次の存在が地球に住む人たちの自立を見届けた後に地球を離れるのです。
このことを聞いて誤解した一部の地球の人は「やった!これで地球は俺たち(人間たち、支配者)のものだ」と喜ぶようになる、と予言されています。ですが、そのように権力者が自分勝手に好き放題させないように政治システムを整える、ということを天使たちは計画しています。それにより世界は平和に保たれるのです。
高次の存在が地球を離れた後は、地球の上から、ある程度、高次元のスピリチュアルなお話は減ることになります。ある程度は残りますが、地球上のスピリチュアルは今よりも均一になります。今はスピリチュアル的にかなり高い人とかなり低い人が混在していますが、その時になれば、ある程度のレベルの均一さが整うことになるわけです。それは良い面もあれば悪い面もあり、今は何か起こっても許容されたり許される、みたいなことが相手の度量に応じて時折行われていますが、その時になると、当事者の両者のスピリチュアルなレベルが同一であるからこそ、すぐに解決せずに(一見すると)もめる、話がなかなかまとまらない、という状況にもなったりします。とは言いましても、当人たちにとってそこまで問題にはならないようで、今の世の中が続くだけのように一見すると見えるでしょう。その時になれば極端に問題のある程度の低い人と接触する機会は減ることになり、トータルには問題が生じにくい状態になると言えます。一方で、極端に何故か不思議と許される、ということが少なくなり、相応に相手からの反応が返ってくることによって理に叶った報いをしなくてはならなくなります。ですから、何故か許されるような不思議な状況が減る反面、均一化された淡々とした世界になるのです。それが、高次の存在が地球を離れた後に起こることです。ただ、それはまだ先であると言えます。その頃になれば地球育ちのスピリチュアルが育ってきており、それに加えてシリウスなどから移住してきた宇宙人がそれを助け、高次の存在が減っていったとしても地球の平和は保たれることと思います。ですから、天使がいなくなったとしても、あまり心配しなくても良いように思われます。
そのように天使が地球を離れるために、100年くらい前までは積極的に関与してきたことを次第に辞め、地球の人たちによる自立を促す、ということがなされています。今まではスピリチュアルや政治などで直接的に関与していたものを、なるべく関与せずに、時間がかかっても自分たちで解決させようとしているのです。それは一見すると後戻りのように見えるかもしれませんが、自立を促す天使の愛によって見守られていると言えるでしょう。100年くらい前までは、なかなか変わらなかったりすると天使たちが強引に変える、ということが行われていましたが、最近は減っていて、なるべく自分で理解して行動した上で解決させようとしているのです。それも、今後天使が地球を離れるために、今のうちから、地球の自立を促しているわけです。
多くの地球の人が、天使たちと一緒に天使の星へと移動する、とも予見されています。その多くは地球で天使の転生者と関わりを持った人たちであり、天使の導きに従って天使の世界へと一緒に行くことになるのです。それは自由意志によってなされ、希望すれば行くことができます。
宇宙には性別があるようなないような文明も沢山ありますが、天使の世界は男女の性別が強く残る世界です。それは性欲という意味ではなく、男性は立派な貴族のような振る舞いを目指し、女性は300%女性性Maxでお姫様のような振る舞いを目指す世界です。それは貴族の社交界のようなものでもありますが、天使にも農民はいますので必ずしもそのような存在だけではありません。天使にとって男は男らしく立派にいて、女性は女性らしくこの世の最高の女性を目指す、実際にそのように生活する、という世界になっています。それが性に合う人は天使界は向いているかもしれません。
天使の女性はわかりやすくて女神のような存在ですが、天使の男性はどちらかというと中間性のように一見すると見えますが、実際は美しい気高い男性性です。これは性別がないのとは違い、男性性で波動が高い、というのが天使の特徴です。このあたり、天使のことがよくわかっていない人から天使の男性がLGBT扱いされてしまうこともあるような気がしますが、そもそも基本が違いすぎるので理解できないのも無理はないと思います。LGBTのお話とは全く違うのです。天使は割と天使同士か、あるいは、女性性が高い女神のような女性に惹かれる天使の男性が多いように思います。よって、女性性が普通な人には興味があまりないため女性に興味がないのではと勘違いされている男性が一定数いるわけです。もともと天使の社会は女性は女性らしくありますから、そこらにいる普通の女性では物足りないわけです。天使の女性に関しても同様で、男性も女性にも優しく接するのでレズかと勘違いされることもあるような気がしますが、これまた男性の場合と同様に単なる勘違いで、女性性がとても強いだけのお話なわけです。性欲という意味では天使は割と普通ですけどそれに加えて普遍的な愛も備わっていて(性欲ではない)隣人愛が強く表に出ているのが天使の特徴です。とは言いましても基本は普通の日本人とそこまで変わりませんけど、女性性と男性性とが強く表れるのが天使の特徴なわけです。好き、という感覚で言うならば基本的には誰のことも好きであり最初から好きであり普遍的な愛を他人に感じていますので、地球的な恋愛としての好きということがよく分からないのも天使の特徴だったりします。天使にとっては振るまいが重要で、好きというのは(性欲よりも)紳士・レディの普段の姿を見て異性に惚れることが多いように思います。特に宮殿に住んでいるような天使は、振る舞いやマナーにとても気を遣います。礼儀というものを重んじます。今の地球の人を天使が見ると、特に女性に対して「レディとしての振るまいがなっていない」、と思うことが多いようです。
そして、今後、地球には残りたい人が残り、天使界へと戻りたい人は戻るのです。多くの大天使は基本的に天使界へと戻ります。その後、基本的には地球の人たちがこの惑星・地球を管理し、うまくいけば新しい政治思想および地球の大統領が選出され地球が統一され、その後約300年はその延長線上の社会が続くことでしょう。その後も基本的には平和が続くと予想されていますが、今から気にしても仕方がないことです。
他のタイムラインの社会も作られ、そちらでは共栄圏の名の下に衣食住に苦労しない社会(とは言いましても別の苦労はあります)になるでしょう。
そのほぼ全てに天使の関与があるわけです。そして、その中心にルシファーがいます。ルシファーを初めとした天使たちが地球を離れた後も、助けを呼べば来てくれます。とは言いましても、今後しばらくした後は地球は自分自信で管理することになります。天使の活動は大詰めを迎えている、と言いますか、天使は時空を超えますので、地球の時間軸で言うとまだまだ続くことになります。天使の意識としては、もうすぐ、というのは今後100年前後のことと、更には別のタイムラインにおいて数百年(過去からのやり直しも含む)という範囲が地球の活動の最後として計画されているようです。