クンバメーラで再度の盗難被害

2019-01-23 記載
トピックインド・クンバメーラ2019

なんとクンバメーラ会場で先日の財布盗難に続いて本日バッグも盗まれ、スマホとカメラも失いました。財布取られたばかりのに油断しすぎでした。今まで運が良すぎたのでしょうか。今更ながらスマホのGoogle Mapなしの旅行をするのはかなり大変。スマホで暇つぶしも出来ないし。古典的な辛子か何かを首に投げつけて洗わせる手法で、まさか私がこんなのにひっかかるとは。単に蚊にさされただけかと思ってしまったので油断しました。もっと激烈ならすぐに気付いて逃げたんですけど、そのうまいところをつくのでしょうか。こういうのって普段の元気な時はそうそう引っかからないと思うのですが、体力落ちて風邪で熱っぽくなっているところを狙われたのかもしれません。

北インドでも「親切そうに話しかけてきて実は盗人」ってのがいることが今回わかりました。北インドはもっと分かりやすいと思っていました。

■手口
主犯格と思われる男が私をターゲットにしたらしく、私が道を歩いていたら売店からただの親切な人を装って「おーい。おーい」と言ってこっちへ来るように言いましたが私は無視。まあ、この時点では普通のインド人にしか見えません。見分けがつかないです。その後しばらく歩いていると、前を歩いている男が急にしゃがんだので私は一瞬停止してからすぐ横に避けたのですが、その止まった瞬間を狙って後ろから片手が伸びてきて首に何かをなすりつけました。後ろから来た男は左の方へと素早く去ってゆきます。片手が見えたのでやられたと思いましたが、単に汚い手がぶつかっただけかとも思いました。これってば正常性バイアスかもしれないですね。もっとリスクある方に考えるべきでした。

すぐに首が熱くなってきたのですが、最初は蜂か蚊かここに特有の虫に刺されたのかと思いました。よく分からない痛みだったので蜂ほどではないにせよ類似かと思いました。

そのまま少し歩いたのですが、ちょっと洗いたかったのでまず私はトイレかシャワーの蛇口を探しましたが、見つかりません。するとどこからともなく「こっちだこっちだ」とか声がします。こういう油断している時にこのような導きの声ってついつい従ってしまうんですよね。どこかのキャンプの中のシャワーを借りようかと思いましたが、誰かが体を押して「これだ、これだ」とプラサード(ちょっとした食事)を配っている横にある飲み水コップを指して、それで洗えばよいといいます。まあ、とりあえずそうすることにして、上着を脱いでバッグを横に置いてシャツを脱いでコップで背中を何度か流して、ふと気付いたらバッグがなくなっていました。

もっと水使えば良いとコップに何度も水を差しだす係がいて、その係はどこか目が点になっていて、助けているというよりはびくびくしながら動いている感じですから、役割の1つの子分でしょう。その後ろでバッグが動いていたに違いありません。一瞬で取られたわけです。

その後、バッグを探して右往左往しても見つからず、その場に大勢いたプラサードを食べている人たちに聞いても顔がひきつっていて何も言いません。これは英語が通じないのが1つと、それと、英語がわかっても怖くて何も言えないのだな、とすぐに理解。だめだこりゃ。

すると、人込みの向こうから善良な市民を装っている主犯格がやってきて、「どうしたんだ」とか言ってくるので簡単に状況を伝えると「警察が探してくれる」とか言うけど探すわけがないのでとりあえず無視。警察レポートは後でも作れる。私が動こうとするとそれを遮るかのごとくかなりの人が私の周囲で止まって立っているから、これは、全員がグルだなとすぐにわかる。誰か1人くらい絶対に見ていた筈ですよ。外国人は目立ちますからね。

この時点でスマホとカメラが盗まれたことを言ったので主犯格もそれを知る。

その主犯格がしつこくバイクに乗って警察のところまで行くよう言うので、歩くのも面倒なので、全員グルだとは思うがバイクに乗って警察に移動。街中じゃこんな危ないことしないけどクンバメーラ会場は砂地だからいざとなったらいつでも飛び降りれるのでとりあえず乗った。するとどうやらちゃんと特設警察所に連れてきてくれた。なんだ、嫌がらせで遠くに運んで大勢で取り囲んで財布まで取るパターンかと思ったがそれは違った。

その主犯格は特設警察署でバッグの中に何が入っているか警察に証言して証書を書いてもらうところに立ち合い、子分が隠しているバッグの中身を子分がネコババしないかチェックするのが目的だったようだ。

何故そう思ったかと言いますと、その男が頭悪いのか、或いは、私がどちらにせよ何もできないと舐めているのか、私が中身を言う前にも関わらず「中には何が入っているんだ? 石と、それから体に付けるマッサージ用の液体と、それから何だ?」とか、ノコノコと言ってくるではありませんか。はあ? 石だとか液体だなんて一言も言ってないですよ。マッサージ用液体じゃなくて咳止め用の薬だぞ。自分で言い間違えるわけがないし、中身を見たコイツの子分がマッサージ用オイルだとレポートしたのだろう。ここまで言われたらすぐにわかりますよ。この男が主犯なんだなと。この男、そう言うことで私に気付かせてその反応を勉強しようとしているのでしょうか。であれば、何度も何度も同じ詐欺を繰り返していてPDCA回したあげく、警察をおちょくりながら証言を聞くくらいの肝っ玉の座りよう。刺激を求めてなのか警察と被害者をナメきってそのような餌をたらしているような極悪人だと判断。私が「おい!そんなこと言っていないぞ。おまえが犯人だろ!」とか言ったところで、実際その場に英語が話せるのはその男と警察の人が片言だけで、そこを突っ込んでもヒンディー語で話して無視されたら終わりだし、抗議したところで、実際に物と金が戻ってくるとはとても思えない。ここが警察ですから殴るわけにもいかないし野生児インド人のマフィアのボスなら喧嘩が半端なく強い筈だし仕返しが怖いので、分かっても無視するくらいしかできないです。全て把握した上で善良なインド人を装っている主犯格は、おそらく警察もわかっているが捕まえられないのだろう。警察のこの男への対応は苛つきが見え隠れしている。

それにしても、詐欺師の主犯格が堂々と被害者と一緒になって話を聞きだすなんて、こんなこともあるんですねえ。この男、普通のインド人っぽいので町で会っても詐欺師だとは分からないですよ。それと、恨みを緩和するためなのか何なのかその主犯格の男が「おい、インドと日本は友達だよな?」とか何度も合意を求めてきたが無視。こういう詐欺師ほど自分への評価を気にするだろうから、無視してお礼も言わないのが一番。

それにしても、ここまでPDCA回して子分を使って団体戦して詐欺するくらいなら普通に商売して稼げばいいのに、こんなことに無駄な努力を使う奴らだな。

こういう被害に会うと、スラムは永遠にそのままほおって置くのがいいのかも、とか思ったりもします。悪人の牢獄みたいなものです。見どころのある若者は1人づつ見極めて助け出せばいいわけで、スラム全体をどうこうする必要はないと思いました。全体の底上げはする必要がなくて分割して見どころのあるところだけ助ければいいんです、きっと。

■被害:
・約10カ月前に香港からの通販で買った1.2万円の激安Androidスマホ(でも十分) こんなの盗むなよ。
・数か月前に買ったCanonのコンデジ(720という数字が付いた型番)購入価格2.7万 データは毎日コピーしているので無事
・現金約5,000ルピー(約7,500円)
・モバイルバッテリー(スマホがないならもう不要)約1,000円
・当日ヨガマタのところで買った本
・10年以上使ったモンベルのダウン・ジャケット(活躍してくれていましたが保温がなくなってきて買い替えを考えていた頃です)
・当日買ったちょっとしたお土産

保険の携行品被害は3,000円の免責なので細々としたものは申請しても無駄で、スマホとコンデジくらい。経年劣化もあるのでスマホは数千円、コンデジは新しいので1.5万円くらいは返ってきてほしいところ。物は買いなおせばいいんだけど、カメラのデータとスマホ、特にGPSがないのは現代では辛い。バンガロールでスマホ買うかもしれないです。

力ずくで奪う人もいるだろうし、頭で騙して来られただけまだマシだったかな。

昔はGPSなかったから最初からタクシーかリクシャに乗ってしまっていたから被害少なかったというのもあるかもしれない。今はGPSあって細かく出歩けるので色々と被害が増えているのかもしれない。

1回目の財布盗まれた時はまだ冷ややかでしたが、今回はさすがにちょっとムっとしましたよ。カメラはさほど困らないけどスマホは困る。スラム住民が何か奪って行くことに対しては1回目のように許容できなくもないが、今回はスマホがなくなって困るので、私が困るようなことをされるとムッとするのかな、というのが自己分析。財産奪うのは彼らの仕事だから理解できるというか事故にあったようなものと考えるが、私がそれがないことにより困る状況になるのはちょっと苛つく。

ちなみに、カメラのデータは盗難を考えて出来る限りDropboxに毎日退避しています。まだアップロードされていない分はPCにあるのですが、少なくとも毎日PCには移動しているので基本は大丈夫。今後の旅程もあまりカメラを使わない感じなのでさほどの問題にはならない。

スマホがないことについては、GPSがなければ移動がかなり面倒だから後の行程はタクシー重視で移動するかもしれないです。もしかしたらもうインドはあまり旅行しないかもしれないのなら、タクシーでもいいかなと。

■罪と罰
今回は完全に詐欺ですので、相応な罰を確実に与えてくれるように神様に強く願ってから寝ました。

すると早速、夢の中で回答がありました。夢ですからファンタジー的な解釈です。

回答「今回の詐欺に関わった人は、監視役から実行役に至るまで、全員が更に10の人生だけ貧困とスラムの生活を強いられるであろう。それは確かだ。」(テント生活のイメージ付)

私は夢の中で神(?)に聞きました。

私「彼らの今のスラム生活が更に10の人生も続くなんて、それは1回の罪にしては厳しすぎるのではないでしょうか?」

神の回答「そんなことはない。彼らには改善の余地もなく、罪の呵責もない。未来永劫スラム生活を強いられるか虫けらのような路上生活になる。彼らだけではない。周辺で見て見ぬふりをしていた大勢も同様に、その罪の呵責の度合いに応じて1~3の人生だけ更に貧困が続くであろう。」(見て見ぬふりをした人々のイメージ付)

・・・と聞いたら、夢ですけど、たかが数万円のために10の人生の罰なんて可哀そうすぎて涙が出てきましたよ。やっぱり、見て見ぬふりをするのも罪なんですね。でも、言われてみれば、確かに、心の改善がなければ生活は上昇しないし、他人に相手もされません。詐欺を続けていたら未来永劫スラム生活、というのも当然なのかもしれないです。

と思ったら更に回答が。
「人は良心に目覚めることがある。運命によって貧困とスラムの人生が定められていても、良心に目覚めれば変わる可能性はある。変わる時は一瞬だ。更に10の人生の貧困とスラムの生活を強いられるのは、彼らが変わらなかった時だ。スラム生活の運命から逃れる方法はあるから、貴方が心配する必要はない。」

と聞いたら、安心しました。本人が変わろうと思うまでは当分の間彼らは貧困とスラムの生活を続けるわけですね。納得です。
更に回答「彼らが盗みをするのは生活のためだ。あなたが彼らに近付けば盗まれるという当然の結果だから、彼らに近付かかなければよい。」ということなので、接点をなくした方が良いみたいです。旅行だと勝手にわらわらと近付いてきますけど。

まあ、夢です。ただの夢。

■その後
バラナシでLava Z91というスマホを8,500ルピー(13,000円)くらいで買いました。この値段でスペックは前もっていたのとほぼ同等かちょっと良いくらいなので日本に帰ってからそのまま使えば良いと思いました。SIMカードも買い直して1ヵ月有効900ルピー(1400円)。まぁ、なんだかんだ言ってスマホはすぐに元通りですがインストールが面倒ですよ。