メキシコ国立人類学博物館、メキシコシティ・ソカロ, カウントダウンライブ

2008-12-31 記載
トピックメキシコ

メキシコ国立人類学博物館

夕べは、寝付けない夜だった。

何故か急に息苦しくなってきて、エアコンのスイッチを入れると息が出来るようになり、そしてしばらくするとエアコンの風で寒くなるので止めると今度は息苦しくなる。 ひょっとして二酸化炭素の濃度でも上がっているのではないかと思うほどだ。 それほど大きくない部屋だが、一人しかいないのにそのようなことがあり得るのだろうか? 高地とはいえ・・・。 きっと、具合が悪かっただけなのだろうとは思うが。

そんなこんなで1時間おきくらいに目を覚ましつつ、ようやく朝になった。 すると、前日とは比べものにならないほど元気が良い。 ふうう・・・。 助かった。 とは言っても病み上がりなので元気は7~8割といったところか。

身支度をした後、フロントの階で朝食を食べる。

ビュッフェだが内容的には先日とほとんど変わりがないようだ。食事を済ませ、国立人類学博物館に行く準備をする。

9時に開くので、その少し前に出発する。

最初はタクシーに乗ろうと思ったが、場所的にすぐそこであるのにも関わらず料金表によると90ペソもかかるようなのでやめにしました。値段的にはどうってことないが、メトロが2ペソであることを考えるとこの値段差を享受するわけにもいかない。何かおちょくられているような値段だ。 でも、きっとこれが階級社会なのだろうということを再度思い知らされる。

すぐ近くのメトロに乗り、最寄りの駅に向かう。

それにしても、先日も体験したが、この貧乏っぽい人の群ときたら・・・。 幸いにして私に興味を持たず淡々と電車に乗っている人がほとんどであるので良かった。 ただ、ニヤニヤしたガキが数人こちらをちらりちらり見ていて、電車の乗り換えの際、ドアが空いたのを見計らって私の並んでいたドアに入ろうと近づいてきた。 危険度の予感としてはさほど高いものを感じなかったが、万が一のことを考え、さっと違うドアに移動してそちらから入った。 もしかしたら、スリの常習犯ということも考えられるし。

そんなこともあったが、とりあえず今回は無事に最寄り駅 Auditorio に着いた。

そこから国立人類学博物館まで歩く。 地図で見るとすぐそこだが、思いのほかブロックが長く、時間がかかる。


中に入ると、まず1階が考古学フロアとして各文明について展示がされていた。

第1室は企画展示みたいなもののようだ。
第2室は人類学入門として、人の起源がアフリカにあって・・・みたいな話。
第3室はアメリカの起源として、氷河期にシベリアの凍った氷を通って人がアメリカ大陸に入り込んだ、という話。
第4室は先古典期として、農耕栽培や文化発生にまつわる話。
第5室はテオティワカン。ここからいよいよメキシコの話になってくる。
第6室はトルテカ。トゥーラ遺跡やソチカルコ、カカシュトラなどの中央高原の遺跡について。
第7室はアステカ(メヒカ)。ここの目玉が"太陽の石(アステカ・カレンダー)"だ。 存在はもちろん知っていたが、その巨大さにはびっくりさせられる。 これほど大きなものだったのか。 直径3.6mと聞いてもピンと来ないが、目の前にするとその大きさが実感できる。 これは、アステカ帝国崩壊後はメキシコシティの中央公園付近に放置されていたのだが、現地の人々が礼拝するのを見てキリスト教の大司教が地中に埋めるよう指示したのだという。それを1790年に発掘し、今に至るとのことだ。 時代ごとに太陽が割り当てられており、現在は5番目「太陽トナティウ」の時代なのだとか。 同じフロアには、メキシコに滅ぼされる前のメキシコシティであるテノチティトランの復元図が飾られていたりした。 元々ここには湖があり、その中に建造された都市であるテノチティトランは、高い塔や神殿および建物が水中から飛び出るようにそびえ立ち、まるで幻想の世界であったとのことだ。 その復元模型も、その想像をかき立てるに十分である。

そして第8室はオアハカである。ここは今回スキップしたのでピンとくる展示ではなかった。 オアハカは、メキシコシティからグアマテラまで観光するときの通り道であるので、その際に見ようと思っている。 いつになるかわからないが。
第9室はメキシコ湾岸。 ここは巨大な人の顔が目に付いた。 これまた大きい。 何故にこれほど大きいのかと思われるほど大きい。 何故作られたのかも謎のままだという。
第10室はマヤ。今回立ち寄ったチチェン・イツァー遺跡にまつわるものやパレンケの王墓展示など、記憶が蘇ってくるものが多かった。
第11室は西部。ここは他の展示と比べると随分と前文明的な展示で、壁画が書かれていたり土器があったりするが、他の部屋に比べると文明が進んでいない印象を受けた。
第12室は北部。ここもまた文明が進んでいないという印象で、原始的な展示となっていた。











太陽の石(アステカ・カレンダー)

























そして2階に入る。

ここは、民族学フロアということで、現在も生き続けている各先住民俗の紹介となっている。 たとえばマヤは消えてなくなったものではなく、今でもマヤの人々は生き続けている。そのような紹介を行っているコーナー。







そして、2階を一回りした後、博物館を出る。

売店でお土産を買おうと思ったが、いいなと思った"太陽の石をモチーフにした飾り板"が1000ペソ前後もすることにびっくりして手が出なかった。 せいぜい直径20cmくらいなのに・・・。 いくら何でも高すぎでしょう。

メキシコシティ・ソカロ, カウントダウンライブ

メキシコ国立人類学博物館を見終わったので地下鉄の駅まで歩き、ソカロ周辺まで移動します。先日或いは今朝と比べてかなり混んでいるが、なんとか無事に移動できた。

そしてソカロに出ると、何やら催し物が沢山行われていて大変賑わっている。 まずソカロの中を歩き、そしてはテンプロ・マヨールというアステカ帝国の中央神殿跡の方に歩いて行く。




途中、羽を付けた男らしい人たちが踊りを踊ってパフォーマンスしていた。狩猟民族のように猛々しい雰囲気を漂わせている。太鼓を叩いて輪を作り踊っているさまは、ショーとは言え、それ以上のものを感じる。 その周辺でおみやげ物を売っていたので、大人しそうなおばさんのところでいくつか物色し、太陽の石を形取っている置物を2つ買った。 2つで240ペソをおまけしてくれて220ペソ。 国立人類学博物館で買わなくてよかった・・・。

ふと見ると、踊りの合間に、部族の首長のようなかっこいいキリリとした男が、順番に並ぶ人たちに”祝福”(?)のような儀式を行っている。 煙を人々にかけて、それに対して人々は感謝をしているようだ。




そしてテンプロ・マヨールに行くが、入らずとも横から眺められるようになっており、それを見る限り、わざわざ入ることもないな・・・ という気になった。 今まで散々遺跡を見てきたのだし、ここから眺めるだけで十分だ。


そしてソカロに戻り、カテドラルの中に入る。 ここはメキシコを統括している教会とのことで、その大きさも一際。 1563年から1681年まで100年以上かけて作られたとのことだ。


このカテドラルの地にはもともとアステカの神であるケツァルコアトルの神殿があり、それを壊して教会が作られたとのことだ。 精神的支えを奪って支配しやすくするというのは侵略時の常套手段のようだ。




そしてカテドラルを出てすぐ横にある国立宮殿に向かう。 この2階には壮大な壁画が描かれている。ここはメキシコ独立の舞台となった場所であり、9月15日の独立記念日には大統領がここに現れ「メキシコ万歳!独立万歳!」と叫び、ソカロに集まった市民と喜びを分かち合うという。





そして国立宮殿を後にし、ホテルへと戻る。

再度メトロを使い、最寄り駅まで移動。

 

そして、ホテルに戻る前に食事を済ませる。今度こそ、店の看板にステーキが書いてあるお店だから間違いはないだろう。 そして、ようやくステーキを食べることができた。 ふう。 満足だ。


そしてホテル近くにあるインスルヘンテス市場に立ち寄る。ここは入り口こそ小さいものの、中には100件以上の民芸品ショップが立ち並んでいる。 既にお土産は買ったので特に買うものもなかったが、ぶらぶらと歩いて楽しんだ。

その後ホテルに戻り、一旦仮眠した後10時ごろ目を覚ますようにする。



仮眠後、10時近くになり目を覚まし、身支度をする。 その後、外に出て、まずは夕食を食べようとしたが、フロントの人が言うにはどこも閉まっているという。新年カウントダウン・ライブはたしかに独立記念塔のところでやっているということなので、まだ新年には2時間ほどあるが、そちらに行ってみることに。 夜なのでカメラはホテルに置いていったが、警察が大勢で警備しており、入り口にはセキュリティチェックもあったので持って行ってもよかったかもしれない。 割と安全だった。

そこで、前座のライブが1時間ほどで終わった後、あと40分で新年というところで Tigress チグレス(?)というバンドが入れ替わった。 タイガー(虎)のイメージが数回ディスプレイに流れたので、単語としてはそういう意味なのかな。 数十年にわたって活動しているバンドのようで、毎年アルバムを出しているようだ。 そこからいよいよ盛り上がりは加速する。

ノリの良い曲がいくつも連続した後、残り5分で新年というところになって曲が一旦止まり、トークおよびカウントダウンに入る。 残り1分になり、残り20秒、10秒となるにつれて盛り上がりは最高潮に達する。 そして0秒となったときステージ背後および観客がいる柱などから数多くの花火が舞い散った。 量的にもかなりの花火で、周囲は熱狂に包まれていた。

私はこの2008年が私生活の切り替わりの年となっていて、数多くの変化があった。その締めくくりをこのような素晴らしいカウントダウン・ライブで締めくくることができて、思わず「2008年、ありがとう」のような気持ちになった。 その気持ちが伝わったのか、前にいた数人の白人女性(スペイン人?)がこちらを向いて、お互いにハグし合った。

そして花火は更に続く。10分ほど花火が続き、そしてはライブが再会する。 周囲は未だ熱狂に包まれている。 私は更に30分ほどその場を楽しみ、そしてはホテルに戻った。

身支度をし、早朝のフライトに備える。 そして、無事帰国。

今回は、今までで最高の旅となった。

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